
モナコ控訴審に新たな“火種”。ブリアトーレ、判事とマクラーレンの関係を指摘「かなり不公平」法的措置も示唆
アルピーヌF1チームのエグゼクティブ・アドバイザーを務めるフラビオ・ブリアトーレが、2026年F1第6戦モナコGPを巡るFIA国際控訴審判所(ICA)の審理について、4人の判事のうち1人がマクラーレンと関係を持っていたと主張し、審理の公平性に疑義を呈した。
ICAは第13戦イタリアGPの初日を迎えた2026年9月4日(金)、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)に科されていたピットレーン速度違反による2件の5秒ペナルティを復活させた。これによりガスリーは3位から7位へ降格し、アイザック・ハジャー(レッドブル)が3位に復帰し、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)が4位に繰り上がった。
ブリアトーレは、裁定そのものを受け入れる姿勢を示した一方、審理に参加した判事の独立性について強い不満を表明した。
判事とマクラーレンの関係を問題視
ICAの裁定発表後、イタリアGPのチーム代表会見に出席したブリアトーレは、「我々は決定を受け入れる」としつつも、4人の判事のうち1人が「検察官のように振る舞っていた」と主張し、その人物とマクラーレンとの接点を問題視した。
ブリアトーレによると、当該人物は2018年にアメリカ・ビバリーヒルズのマクラーレン・スペシャル・オペレーションズ(MSO)で行われたイベントでスピーチをしていた。また、その人物が関与するカナダの国際的非営利団体ワン・ドロップ・ファンデーションに、マクラーレンがマシンを提供しているという。
「問題なのは、彼がマクラーレンと非常に関係が深いということだ。2018年にビバリーヒルズのMSOでマクラーレンのためにスピーチをしている写真もある」とブリアトーレは語った。
「我々と争っているチームと関係のある人物が判事の1人だった。これはかなり不公平だ」
また、審理中の当該判事の態度についても「非常に意地が悪く、検察官のように振る舞っていた」と述べた。
今回の審理パネルは、審理裁判長に指定されたマイケル・グレッチ(マルタ)のほか、トマス・ボレツ(スロバキア)、ルイジ・フマガッリ(イタリア)、フィリッポ・マルキーノ(イタリア/アメリカ)で構成されていた。
当編集部は、この4名のうち1名と同姓同名の人物がワン・ドロップ・ファンデーションに在籍していることを確認したが、同一人物であるかどうかは確認できていない。
またブリアトーレは、マクラーレンと当該判事に関係があったとする具体的な証拠や、その関係が今回の裁定に影響したことを示す証拠までは明らかにしていない。
「問題は判事の独立性」反論を退け法的措置を示唆
マクラーレンのチーム代表を務めるアンドレア・ステラは、競技としての公平性が確認されたという点で「非常に重要な決定」であるとして裁定を歓迎しつつ、ブリアトーレの主張を受け「マクラーレンに対して非常に侮辱的だ」と怒りを露わにした。
ブリアトーレは、そのステラの主張を一蹴し、問題は審理の内容ではなく、判事の独立性そのものにあると反論した。
「不公平なのは、その判事がマクラーレンと関係していたことだ。判事は通常、完全に独立していなければならない」
「我々は、この人物がマクラーレンと関係しているとは知らなかった。審理へ行ってみると、この判事は判事ではなく検察官のようだった。そして後から、彼がマクラーレンと関係していたことが分かった」
「モナコでの決定については、同じ人達が同じやり方で判断した。私はそれをすべて受け入れる」
「受け入れられないのは、審理のパネルに独立していない人物がいることだ。我々が知りたい最大の疑問は、なぜマクラーレンと関係のある人物が、この事件のパネルに加わっていたのかということだ」
ブリアトーレは、裁定を受け入れる姿勢を改めて示しながらも、何らかの法的措置を検討していることを示唆した。
「審理の結果は受け入れる。非常に残念だったのは、判事の1人がマクラーレンと非常に良い関係を持っていたことを知ったことだ」
「パネルは完全に独立していなければならない。特に今回のように我々と争っているチームと関係する人物がいるべきではない。これから、我々に何ができるのかを考える」