アロンソを襲った謎の”問題”。「あまりなかった」が物語る苦境、ホンダは高地と熱波の過酷条件でPU最適化

  • Published:
  • Googleで優先するソースとして追加する

レッドブル・リンク特有の標高の高さとヨーロッパを襲う熱波が各チームを苦しめるなか、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)は原因不明の問題に直面し、2026年F1第8戦オーストリアGPの初日を極めて厳しい状況で終えた。

セットアップ試行錯誤も苦境脱せず

アストンマーティン・ホンダのパフォーマンスは、一日を通して期待されたレベルには遠く及ばなかった。その苦戦はタイムシートにも如実に表れた。

アロンソはFP1で、ランス・ストロールに代わってAMR26のステアリングを握ったサードドライバーのジャック・クロフォードに0.131秒及ばず、22番手最下位に沈んだ。

FP2では、キャデラック勢が相次いでトラブルとアクシデントに見舞われたことで、ストロールを従えて19番手につけた。

とはいえトップとの差は2.786秒と極めて大きく、直前の18番手カルロス・サインツ(ウィリアムズ)とのギャップでさえ、1.413秒という大差がついた。

アップグレードがない状況で、ドライバーにやれることは限られている。何か得るものはあったかとの質問に対し、アロンソは「あまりなかった。FP1ではセットアップをいろいろ試したし、FP2でも変更を加えたんだけどね」と振り返った。

アロンソを悩ませた「問題」、解決見通し立たず

アロンソを悩ませたのは、AMR26の競争力不足だけではなかった。フリー走行1回目(FP1)の開始直後から、マシンに問題が発生していたという。

「最初のプラクティス開始以来、マシンには[セットアップとは]別の問題も発生していて、それについては今も調査を続けているところだ」

「明日までに幾らか解決できればと思っているけど…、、厳しい1日だった」

アロンソはこの問題の具体的な内容には触れなかった。原因は現時点で特定されておらず、翌日のFP3までに解決できるかどうかも見通せていない。

高地と熱波、ホンダPU最適化へ前進

一方で、ホンダ側はプログラムを着実に消化したようだ。

レッドブル・リンクは標高が高く、とりわけターボチャージャーに厳しい負荷がかかる。現在ヨーロッパに広がる熱波の影響も加わり、この日は一段と過酷なコンディションの中でのセッションとなった。

ホンダ・レーシング(HRC)のトラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアを務める折原伸太郎は、こうした条件に対応すべく「PUの最適化を中心としたプログラム」を進めたと説明しつつ、土曜のセッションに向けた方針をこう示した。

「明日のFP3では予選と決勝を見据えて、エネルギーマネジメントと冷却パッケージをさらに煮詰めていきます」

折原TGMはまた、FP1でクロフォードが走行したことの意義にも触れた。クロフォードは普段からAMRテクノロジー・キャンパスのシミュレーターで、エネルギーマネジメントやエンジンマッピングなどPU関連の作業をサポートしている。

「クロフォード選手がAMR26の実車をドライブしてくれたことは、我々にとっても非常に有意義でした。FP1とFP2を併せて、3名のドライバーからフィードバックを得ることができました」と折原TGMは語った。


2026年F1オーストリアGPの初日FP2をトップで締め括ったのはアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)。2番手にはオスカー・ピアストリ、3番手にはランド・ノリスと、マクラーレン勢がこれに続く結果となった。

FP3は日本時間6月27日(土)19時30分から、公式予選は同23時から1時間に渡ってレッドブル・リンクで開催される。セッションの模様はフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

F1オーストリアGP特集