角田裕毅、”結実感”とともに「最大級の試練」へ…フェルスタッペンは「未完の課題」に挑む

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今季最多の33ポイントを獲得した前戦アゼルバイジャンGPを経て、レッドブル・レーシングの角田裕毅とマックス・フェルスタッペンが、2025年FIA-F1世界選手権第18戦シンガポールGPに向けて意気込みを語った。

マリーナベイ市街地コースは全体的に幅が狭く、最も狭い橋を渡る区間はおよそ8メートル。バンピーな路面や迫るコンクリートウォールに加え、高温多湿という環境が重なり、マシンにもドライバーにも容赦ない。身体的な負荷はシーズン最大級とされる。この特異な舞台に2人はどう挑むのか。

「最大級の試練」と角田

角田は前戦で今季初のトップ6入りを果たし、2021年アブダビGP以来となる最高位でフィニッシュした。「チームにとっても僕にとっても本当に前向きな週末になりました。クルマの扱いという点で適切な方向に向かって進んでいると感じられましたし、積み重ねてきた努力が週末全体を通じて実を結んできています」と手応えを語る。

角田裕毅(レッドブル・レーシング)に続いてバクー市街地コースのターン1にアプローチするランド・ノリス(マクラーレン)、2025年9月21日(日) F1アゼルバイジャンGP決勝Courtesy Of Red Bull Content Pool

角田裕毅(レッドブル・レーシング)に続いてバクー市街地コースのターン1にアプローチするランド・ノリス(マクラーレン)、2025年9月21日(日) F1アゼルバイジャンGP決勝

ただし、同じストリートサーキットでも、バクーとシンガポールはコース特性もコンディションも大きく異なる。角田は「湿度やナイトレース、ストリートサーキットならではの要素が絡み合っていて、ドライバーにとっては最大級の試練のひとつ」と語り、「いくつかの課題」に直面するとの見通しを示した。

来季残留を懸けて争うレースは最小で残り3戦。シート争いという点でも今週末は”最大級の試練”となる。だが、角田にはそういった厳しさや挑戦を楽しむ心構えがある。

「だからこそ面白いですし、準備するのもレースするのも楽しみにしています」と角田は前を向く。さらに「今週末に先立っては、ファクトリーに行ってみんなと一緒に前戦を振り返りました。コース上で結果を出すためにこれだけ多くの人が努力しているのを見ると、本当にすごいと感じますし、僕ももっと頑張ろうという気持ちになります」と仲間への感謝を示した。

「シンガポールに来る前にはレッドブルと一緒に東京でイベントに参加しました。母国のファンに会えたことが大きなモチベーションになったので、その力を今週末に活かしたいと思います」

フェルスタッペン「未完の課題」に挑む

ピットレーン上での祝賀イベントで喜びを爆発させる優勝者マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)と逃げる6位の角田裕毅、2025年9月21日(日) F1アゼルバイジャンGP決勝(バクー市街地コース)Courtesy Of Red Bull Content Pool

ピットレーン上での祝賀イベントで喜びを爆発させる優勝者マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)と逃げる6位の角田裕毅、2025年9月21日(日) F1アゼルバイジャンGP決勝(バクー市街地コース)

フェルスタッペンは前戦でレッドブル史上初となるバクーでのポールポジションを獲得。単一チームでのポール記録としてはアイルトン・セナに並ぶ歴代3位に到達し、さらに優勝・ポール・最速ラップ・全周回リードの「グランドスラム」を達成した。

「直近2戦はチームにとってすごく良かった。力強い進歩を遂げられたし、セットアップもうまくいって正しい方向に進んでいる。とはいえ、シンガポールはこれまでのローダウンフォース仕様とは全く違うコースだから、更なる試練になるだろうね」と分析する。

「ドライビングの観点では最高にクールなストリートサーキットだけど、ここはドライバーにとってフィジカル的にかなり厳しい。レースでは“不快な状況に慣れる”ことが鍵になる」とも語る。

絶望視されたタイトル争いに一筋の光明が見え始めたが、シンガポールではまだ勝利がない。「ここではまだ勝ったことがないから、未完の課題が残っていると言えるだろうね。チームとして強いパフォーマンスを発揮する必要がある。今週末が楽しみだ」と締め括った。

レッドブルにとっての試金石

マリーナベイ市街地コースはレッドブルにとって成功を重ねた思い出の地でもある。セバスチャン・ベッテルは2011年から2013年にかけて3連覇を達成し、2013年には32.637秒差という大会史上最大の勝利を刻んだ。

だが、V6ハイブリッド時代に入ってからは、2022年にセルジオ・ペレスが勝利したのみ。直近2連勝の勢いが本物であるかどうかが試されるという意味でも、今週末は真の試金石となる。シンガポールはチームにとって重要な分岐点となる可能性が高い。

勝利を喜び拳を突き上げるセバスチャン・ベッテル(レッドブル)、2013年9月22日(日) F1シンガポールGP(マリーナベイ市街地コース)Courtesy Of Red Bull Content Pool

勝利を喜び拳を突き上げるセバスチャン・ベッテル(レッドブル)、2013年9月22日(日) F1シンガポールGP(マリーナベイ市街地コース)

湿度に包まれた夜のマリーナベイで、角田は勢いを持続できるのか。そしてフェルスタッペンは「未完の課題」を解き明かせるのか。レッドブルの二人の挑戦に注目が集まる。


F1シンガポールGPは日本時間10月3日(金)18時30分からのフリー走行1で幕を開ける。予選と決勝を含めた全セッションはDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

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