![レッドブル・リングでF1オーストリアGPを観戦するジャック・ヴィルヌーヴ、2014年6月22日(日) F1オーストリアGP(レッドブル・リング)](/assets/img/uploads/2025/02/1997-f1-champ-villeneuve-rejoins-williams-in-new-role.jpg)
1997年のF1王者ヴィルヌーヴがウィリアムズに復帰、新たな役割に挑む
ウィリアムズ・レーシングは2025年シーズンに向けて、1997年のF1王者ジャック・ヴィルヌーヴを新たなアンバサダーに迎えたことを発表した。 これにより、すでにアンバサダーを務める2009年F1チャンピオンのジェンソン・バトンと、3度のWシリーズ王者であるジェイミー・チャドウィックに加え、計3名がチームを代表する役割を担うこととなる。
ヴィルヌーヴはウィリアムズでF1タイトルを獲得した最後のドライバーであり、今回のアンバサダー就任は彼にとって古巣チームへのカムバックを意味する。
ヴィルヌーヴはF1キャリア2年目の1997年シーズンに7勝を挙げ、チームメイトのハインツ=ハラルド・フレンツェンに倍近いポイント差をつけてドライバーズタイトルを獲得。その2年前にはインディカーでもチャンピオンに輝いており、F1とインディカーの両方でタイトルを獲得した4人のドライバーのうちの1人だ。
ヴィルヌーヴは今回のアンバサダー就任について、次のようにコメントした。
「ウィリアムズは私の人生において非常に重要な存在で、多くの素晴らしい思い出がある。再びこのファミリーの一員になれることをとても嬉しく思うし、チームの伝統を称えつつ、未来をサポートする役割を果たしたい」
バトン、F1デビュー25周年の節目にアンバサダー継続
2000年にウィリアムズからF1デビューを果たしたバトンも引き続きアンバサダーを務めることが決定した。今年はバトンのF1デビュー25周年であり、F1全体も75周年を迎える節目の年となる。
バトンは2019年からウィリアムズのアンバサダーを務めており、スポーツカーレースやF1解説者としての活動と並行してチームに貢献している。
継続決定についてバトンは「ウィリアムズは僕にとって特別なチームだ。F1デビューから25年を迎える年に、こうして関わり続けられるのは信じられないほど素晴らしい。アンバサダーとしてチームの遺産と未来に貢献できることを誇りに思う」と述べた。
チャドウィック、ウィリアムズとF1アカデミーでの役割を継続
3度のWシリーズチャンピオンであり、インディNXTでの勝利経験も持つチャドウィックも、引き続きウィリアムズのアンバサダーを務める。
チャドウィックは2019年からウィリアムズの育成プログラムに参加しており、2023年にはケケ・ロズベルグがかつて駆ったFW08Cをドライブし、F1マシンのステアリングを初めて握った。
また、F1アカデミーのアドバイザーとしても活動しており、2025年も2年連続でリヤ・ブロックのサポートを継続する。チャドウィックはウィリアムズでの活動継続について、次のようにコメントした。
「ウィリアムズは私のモータースポーツキャリアにおいて大きな役割を果たしてきました。2025年もチームを代表し、続けていけることを誇りに思います。同時に、ドライバーとしてさらなる成長を目指しながら、F1アカデミーを通じて次世代のレーサーを支援していきたいと思います」
3名のアンバサダーについて、チーム代表のジェームズ・ヴァウルズ代表は「ウィリアムズが築いた歴史、未来のチャンピオン育成への投資、そしてモータースポーツのアクセスを広げるという伝統を象徴」する人物であるとして、「彼らと共にウィリアムズの新たな歴史を築いていくことを楽しみにしている」と述べた。
ウィリアムズは50年近い歴史を誇る名門チームであり、9度のコンストラクターズタイトル、7人のワールドチャンピオンを輩出してきた。
その栄光の歴史を象徴するヴィルヌーヴ、25年前にこのチームでF1キャリアをスタートさせたバトン、そして女性ドライバーの道を切り開くチャドウィックが揃い、2025年はウィリアムズにとって「伝統と未来が交差するシーズン」となるだろう。