2023年F1エントリーリストに”ホンダ”が復活!レッドブル、エンジン名称を「Honda RBPT」に変更
レッドブル・パワートレインズ(RBPT)が2023年シーズンのF1世界選手権で使用するエンジン名称を「Honda RBPT」に変更した事が分かった。摩訶不思議な言い回しだが、ホンダがネーミングライツを取得したような格好だ。
レッドブル・レーシング及びスクーデリア・アルファタウリが2022年に搭載していたパワーユニットの正式名称は「Red Bull Powertrains」で、そこにホンダの名前はなかった。
ホンダは2021年シーズン限りでF1から正式に撤退したものの、「技術支援」という名目でHRCを窓口として引き続き先の2チームにパワーユニット一式を供給し続けており、レッドブルは今年、そのエンジンに「レッドブル・パワートレインズ」のバッジをつけた。この形式は2025年末まで継続される。
当初ホンダは存在感を隠すかのように、両チームのマシンに「HRC」のロゴを掲げていたのみだったが、今年10月の鈴鹿での日本GPより「Honda」のロゴが復活。来季も同じ様に”ホンダ”のブランディングが車体に施される事が決まっている。
更に今回、12月14日付けの「2023年国際自動車連盟(FIA)チャンピオンシップ・エントリーリスト」にて、ホンダの名前が帰ってくる事が判明した。
車番 | ドライバー | 企業名 | チーム | 車体名 | エンジン名 |
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1 | マックス・フェルスタッペン | レッドブル・レーシングLtd. | オラクル・レッドブル・レーシング | レッドブル・レーシング | ホンダRBPT |
11 | セルジオ・ペレス・メンドーサ | レッドブル・レーシングLtd. | オラクル・レッドブル・レーシング | レッドブル・レーシング | ホンダRBPT |
16 | シャルル・ルクレール | フェラーリSpa | スクーデリア・フェラーリ | フェラーリ | フェラーリ |
55 | カルロス・サインツ | フェラーリSpa | スクーデリア・フェラーリ | フェラーリ | フェラーリ |
63 | ジョージ・ラッセル | メルセデスベンツ・グランプリLtd. | メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | メルセデス | メルセデス |
44 | ルイス・ハミルトン | メルセデスベンツ・グランプリLtd. | メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | メルセデス | メルセデス |
31 | エステバン・オコン | アルピーヌ・レーシングLtd. | BWTアルピーヌF1チーム | アルピーヌ | ルノー |
10 | ピエール・ガスリー | アルピーヌ・レーシングLtd. | BWTアルピーヌF1チーム | アルピーヌ | ルノー |
81 | オスカー・ピアストリ | マクラーレン・レーシングLtd. | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | マクラーレン | メルセデス |
4 | ランド・ノリス | マクラーレン・レーシングLtd. | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | マクラーレン | メルセデス |
77 | バルテリ・ボッタス | ザウバー・モータースポーツAG | アルファロメオF1チーム・オーレン | アルファロメオ | フェラーリ |
24 | 周冠宇 | ザウバー・モータースポーツAG | アルファロメオF1チーム・オーレン | アルファロメオ | フェラーリ |
18 | ランス・ストロール | AMR GP Ltd. | アストンマーチン・アラムコ・コグニザント・フォーミュラ1チーム | アストンマーチン・アラムコ | メルセデス |
14 | フェルナンド・アロンソ・ディアス | AMR GP Ltd. | アストンマーチン・アラムコ・コグニザント・フォーミュラ1チーム | アストンマーチン・アラムコ | メルセデス |
20 | ケビン・マグヌッセン | ハース・フォーミュラLLC | マネーグラム・ハースF1チーム | ハース | フェラーリ |
27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | ハース・フォーミュラLLC | マネーグラム・ハースF1チーム | ハース | フェラーリ |
21 | ニック・デ・フリース | スクーデリア・アルファタウリ | スクーデリア・アルファタウリ | アルファタウリ | ホンダRBPT |
22 | 角田裕毅 | スクーデリア・アルファタウリ | スクーデリア・アルファタウリ | アルファタウリ | ホンダRBPT |
23 | アレクサンダー・アルボン | ウィリアムズ・グランプリ・エンジニアリングLtd. | ウィリアムズ・レーシング | ウィリアムズ | メルセデス |
2 | ローガン・サージェント | ウィリアムズ・グランプリ・エンジニアリングLtd. | ウィリアムズ・レーシング | ウィリアムズ | メルセデス |
一見すると来季エンジン名称でのホンダの復活はレッドブルとの関係強化の証とも受け取れるが、実際のところは内部関係者のみぞ知るといった状況だ。
電動化テクノロジーの比率が引き上げられる次世代パワーユニット導入の2026年に向け、レッドブルがICE(内燃エンジン)を、ホンダがエネルギー回生(ERS)エリアを担当する形で再びタッグを組む可能性が浮上したものの、オフシーズンに入るやいなや、風向きが変わってきた。
両者は共に2026年のパワーユニット・サプライヤーとして独自に国際自動車連盟(FIA)にエントリーを済ませており、ホンダがレッドブル以外のチームと提携してF1復帰を果たすシナリオが現実味を帯び始めてきたのだ。一方のレッドブルはフォードとの提携が噂されている。