フェルスタッペン、特別仕様のRB16Bに胸ワク「日本のファンに気に入って貰えると嬉しい」
2021年FIA-F1世界選手権第16戦トルコGPに先立ち、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがホンダとのこれまでの思い出を振り返ると共に、週末に向けての抱負とスペシャルリバリーが施されるRB16Bへの想いを語った。
当初、鈴鹿サーキットでの日本GPが予定されていた今週末のイスタンブール・パーク・サーキットでレッドブル・ホンダは、ホンダF1初勝利の名機、RA272を彷彿とさせる白基調のデザインを施した特別カラーのRB16Bを持ち込む。これは鈴鹿でのお披露目が計画されていたものだった。
ホンダの母国、鈴鹿サーキットでのホームレースの中止についてフェルスタッペンは「日本のファンはF1に対して凄く情熱的で、毎年、彼らと会える事を楽しみにしてきたし、日本GPは僕が大好きなグランプリだから本当に残念だよ」と答えた。
「チームとしてもホンダとしても、日本でレースを戦えないのは残念だけど、その代わりにトルコで何某かを達成してお祝いできればって思ってる」
世界的エナジードリンクのプロモーションとして一貫して紺+赤+黄のカラースキームを採用するレッドブル・レーシングがワンオフカラーのマシンを投じるのは極めて異例だ。
フェルスタッペンは「特別なカラーリングでなくても、ホンダのためにレースをするのは何時だって特別さ」と語るものの、やはり新鮮な外観のマシンでレースを戦う事に胸を踊らせているようだ。
「新しいカラーリングをまとった実車を見るのを楽しみにしているし、今までとは違う見た目のマシンでレースを戦うのは本当にスペシャルな事だからワクワクするよ」
「今週末のクルマに施される新しいカラーリングが彼ら(日本のファン)に気に入ってもらえる事を願ってる」
ホンダとの共闘も7戦を残すばかりとなった。ホンダとのレースにおける最も幸せな思い出は何か?との質問に対してフェルスタッペンは「もちろん、これまでの数々の優勝だ。特にホンダと共に掴んだ初優勝は本当に感動的だった」と語った。
「ホンダと一緒に仕事をするのは僕にとって喜びなんだ」
「彼らは毎戦、高いモチベーションと共に週末に取り組んでいるし、常に最高のものを提供しようっていう情熱を持っている。だから、彼らと一緒に仕事をするのは本当に楽しいんだ」
新設されたばかりの滑りやすい路面が各車を翻弄した昨年のトルコGPはフェルスタッペンにとって厳しい結果となった。
2番グリッドにつくも蹴り出しで遅れてしまい、オープニングラップで2つポジションを落とし、19周目にセルジオ・ペレスに仕掛けた際にスピンを喫して6番手にまで後退した。
フラットスポットを作った事でインターミディエイトに履き替えるが、ブレーキダクトのデブリ撤去のために4秒を要し8番手にまでポジションをダウン。最終盤に再びスピンに見舞われ6位でレースを終えた。
現地プロモーターは本大会に向け、路面にウォーターブラスト処理を施し、更にピレリは昨年よりも一段階柔らかいタイヤを持ち込む。フェルスタッペンはグリップの向上に期待を寄せている。
「去年のトルコGPは、もちろんチームにとって最高の週末とはならなかったけど、今年はまったく違う状況になると思ってる。ターマックのグリップが少しでも良くなっていれば良いね」
「誰にとっても新しい週末になると思うし学ぶべき事もたくさんあるだろうから、どれだけ競争力を発揮できるか楽しみだよ」
トルコGPの舞台となる全長5,338mのイスタンブール・パーク・サーキットは「ディアボリカ」の愛称で親しまれる屈指の高速の複合コーナー、ターン8が有名で、ヘルマン・ティルケ最高傑作の一つとの呼声も高い。
雨の中で行われた昨年のグランプリでは、予選6番手のルイス・ハミルトンが逆転優勝を飾り、ミハエル・シューマッハが保持する史上最多タイの7度目のF1ワールドチャンピオンに輝いた。2位はセルジオ・ペレス、3位はセバスチャン・ベッテルという結果だった。
F1トルコGPは、日本時間10月8日(金)17時30分からのフリー走行1で幕を開ける。