日本初となる市街地レース「A1市街地グランプリGOTSU 2020」が、2020年9月20日(日)に島根県江津市で開催される事が決定した。F1モナコGPのモンテカルロ市街地コースでのレースに代表されるように、海外では伝統ある市街地レースだが、日本では過去これまでに開催されたことがなく、その意味でA1市街地グランプリの歴史的意義は大きい。

第1回大会開催地の島根県江津市は、人口2万4千人の地方都市。レース構想が立ち上がったのは2013年秋。日本では実現不可能とされていた市街地レース開催実現に挑み6年目を迎えた今年、ようやく正式開催にこぎつけた。開催が可能となったのは競技車両を「レンタルカート」とした点。これによって、これまで突破することのできなかった市街地レース開催への道筋が開けた。

コース設計と安全対策には、松江工業高等専門学校の大屋誠博士（工学）とフジテレビでのF1解説者としても知られる森脇基恭氏が全面協力。本大会で使用される「江津市街地特設コース」は、 日本初の市街地コースとして日本自動車連盟（JAF）へ臨時コース公認申請を準備しているという。

舞台となるのは、江津駅前を含む約1.7kmの特設サーキットで、江津市総合市民センターをスタートして、中心街の市道、国道、県道におよぶ主要道路を16台のカートが走行する。コース設計に際しては、市街地の上空にてUAV測量を実施。i-Constructionの最新技術である3次元CIMデータを導入した。

A1（Anyone=誰もが）をテーマに掲げるA1市街地グランプリは、第1回大会の「GOTSU 2020」を皮切りに、日本全国でのシリーズ戦開催を計画しており、将来的には、自動車レースでありながらもその枠組み超え、あらゆる最先端技術の実験や発表を行うことができる「市街地展示場」として、スポーツとエキスポの融合を目指す。

2年目まではレンタルカートでの実績を積んだ上で、3年目にはオリジナルのEVマシンの開発が計画されている。実行委員会は「未来のモータースポーツの体現」をビジョンに掲げ、F1やGT、フォーミュラEのような大きな車両ではなく、より小さな車体で開発者と競技者双方が参加しやすいレースシリースの実現を目指しており、予選はeスポーツとすることで、これまで敷居が高いと思われていたモータースポーツの門戸を広く開け放とうと考えている。

また、レギュレーションに沿った形での自由開発EVマシンで競うカテゴリーでは、自動車メーカーのみならず、電気、モーターやITなどに関わる中小企業やベンチャー企業などが、低予算で参加できるレースを目指すという。

A1市街地グランプリ GOTSU 2020が開催される島根県江津市

A1市街地グランプリ GOTSU 2020 開催概要

大会名

A1市街地グランプリ江津大会 「GOTSU 2020 」

開催日時

2020年9月20日（日）8：00～17：00

開催場所

島根県江津市街地特設コース

競技

リブレ競技車両によるスプリントレース

参加方法

TBA

主催

A1市街地グランプリ江津大会実行委員会

協力

日本自動車連盟