対フェルスタッペン専用 走行妨害縁石”フェルストッパー”、F1米国GP予選で任務を完了
対フェルスタッペン専用のコース外走行防止デバイス「フェルストッパー」がF1米国GP予選で任務を完了。ターゲットの破壊に成功した。
現地20日に開催された2018シーズンのF1アメリカGP予選、レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは、サーキット・オブ・ジ・アメリカズのターン15の出口で縁石に乗り上げサスペンションを破損。直前に記録していたタイムでQ無事に2進出を果たしたものの、予選時間内にマシンを修復することは出来ず、15番手でマシンを降りた。
F1を統括するFIA国際自動車連盟は、今年のCOTAのターン16とターン17に橙色の縁石を設置。これは長さ2m、高さ50mmもある大型の縁石で「ソーセージ縁石」などと呼ばれており、対フェルスタッペン用に投入された背景がある。
昨年の米国グランプリでは、フェルスタッペンが最終周のターン16でキミ・ライコネンをオーバーテイク。3位表彰台を獲得したかに思われたが、スチュワードはコース外を使って不当にアドバンテージを得たと判断。チェッカー後に5秒ペナルティが科される事となった。
COTA公式Twitterアカウントは週末に先立って、トラック上に設置された縁石の写真をアップし「Verstopper=フェルストッパー(フェルスタッペン妨害装置)」と一言添えた。アップロードされた縁石はターン16・17のものではなかったものの、フェルスタッペンのコース外走行を未然に防ぐ試みをユーモアに変えた発言がSNS界隈で話題を呼んでいた。
Meet the Verstopper. #USGP pic.twitter.com/MjVdvByMTi
— Circuit of The Americas (@COTA) October 18, 2018
そんな前振りがあった中でのアクシデントに、ファンは「フェルスタッペンがフェルストッパーにフェルストップされた!」等と盛り上がった。
「ツイてない事に、Q1で大型の縁石にかなり激しく乗り上げてしまい、サスペンションが壊れちゃったんだ」とフェルストッパーフェルスタッペン。「今週末は僕を含めて、多くのマシンがこいつの餌食になってる。凄いイラつくよ。僕の場合はそのタイミングが最悪だった。コース幅限界までプッシュするのは予選だけだから、明日の決勝では問題ないと思うけどさ」
「外側の縁石に触れた事でサスペンションが壊れてドライブシャフトが外れたんだ。前にもこの縁石を使ってたのに今回だけ壊れるなんて変だよ」
「それに、あの縁石は2年前からあるものなんだ。ホント奇妙だよ。予選でも、皆があのオレンジの縁石を使ってたのに、僕のマシンだけ壊れたんだ。詳しく調べる必要がある」
妹チームのトロロッソ・ホンダの2台がパワーユニット交換でグリッド降格を受けるため、フェルスタッペンのスタートグリッドは2つ繰り上がる事になるが、仮に今回の事故の影響でギアボックスが損傷していた場合、5グリッド降格となる可能性もある。
「もし新しいギアボックスを使うことになればペナルティを受けて少し後方からスタートしなきゃならない。でもそれで世界が終わるわけじゃないし、それはそれでしょうがないよ」