FIA(英:Federetion Internationale de l’Automobile / 国際自動車連盟)はフランスのパリに本部を構える非営利の国際的自動車団体組織で、F1世界選手権や世界耐久選手権(WEC)、世界ラリー選手権(WRC)、フォーミュラE世界選手権の統括団体でもある。サッカーでいうFIFAに相当する。
F1レギュレーションを策定
F1のルール、競技・技術・財務レギュレーションを策定しているのが、FIAの下部組織のひとつであるF1委員会 (Formula One Commission)だ 。
ちなみに日本でよく耳にするJAF(日本自動車連盟)は、FIAの加盟公認組織であり、FIAが指定する日本の管轄団体である。
FIAはF1を含む統括下のシリーズを監督する立場にあり、レースディレクターやオフィシャルなどはFIAから派遣される。
F1の真の商業権者
FIAはF1の単なる統括団体というわけではない。現在リバティ・メディアが所有しているF1の放映権を含む商業権は、FIAとF1側(バーニー・エクレストン所有のSLEC社)との間で結ばれた1995年の契約によって貸与されているもので、真の所有者はFIAだ。
現行契約は2010年からの100年に渡って有効で、2110年に満了を迎える。
これはもともと「支配的地位の乱用と競争制限」を理由に、欧州委員会が競技面の管轄と商業面の統括を分離するよう要求した事がきっかけとなっている。
FIAの歴代会長
F1はヨーロッパ社会のスポーツだ、と言われるが、これはFIAの歴代会長を見ると位置瞭然である。1946年から2022年までの76年に渡って全員がヨーロッパ人だった。
- 1946年–1958年
- ジュアン・ド・ロアン=シャボー(フランス)
- 1958年–1963年
- アドラン・ド・リドケルク・ボーフォール(フランス)
- 1963年–1965年
- フィリッポ・カラッチオーロ・ディ・カスタニェート(イタリア)
- 1965年–1971年
- ウィルフリッド・アンドリューズ(イギリス)
- 1971年–1975年
- アモーリー・ド・メロード(ベルギー)
- 1975年–1985年
- ウル・アルフォンス・フォン・メッテルニヒ=ヴィンネブルク(ドイツ)
- 1985年–1993年
- ジャン=マリー・バレストル(フランス)
- 1993年–2009年
- マックス・モズレー(イギリス)
- 2009年–2022年
- ジャン・トッド(フランス)
- 2023年-
- モハメド・ベン・スレイエム(UAE)
主な統括モータースポーツ
- フォーミュラ1世界選手権
- 世界ラリー選手権 (WRC)
- 世界耐久選手権 (WEC)
- 世界ラリークロス選手権(WRX)
- CIK-世界カート選手権
- フォーミュラE世界選手権
- 世界ラリーレイド選手権(W2RC)
- インターコンチネンタル・ドリフティング・カップ
- GTワールドカップ
- F2選手権
- F3選手権
- GT3ヨーロッパ選手権
- 欧州ツーリングカーカップ