引退示唆のフェルスタッペン、妥協のPU規則変更と“最良エンジン”ADUO査定をどう受け止めた?

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F1が2027年と2028年に向けて2段階でパワーユニット(PU)規則を変更する方針を固めたことを受け、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)は、激しく反発することなく現実的な評価を示した。

フェルスタッペンは、2026年から導入された新たなPU規則に対して最も声高に批判を続けてきたドライバーだった。状況が変わらなければ、今季限りでF1を去る可能性にも繰り返し言及してきた。それだけに、今回の合意への見解が注目されていた。

妥協のPU規則変更に「限定的」評価

第7戦バルセロナ・カタロニアGPの開幕に先立ち、国際自動車連盟(FIA)はPU規則を変更することにすべての利害関係者が合意したと発表した。ICE(内燃エンジン)と電動パワーが約50対50という現行の出力配分がもたらす現状への批判に応えた形だ。

現行規則のICE対電動モーターの出力比率は「53対47」となっているが、これを2027年に「58対42」、2028年に「60対40」へと移行させる。当初は2027年に向けて「60対40」への移行が議論されていたが、各メーカーの利害が一致せず、妥協的にこの結論が導かれた形だ。

フェルスタッペンはかつて、F1に残留するために求める最低条件として60対40の配分を挙げていた。合意内容では来季はこの条件を満たさないため、どのように評価するか注目されていたが、特に反発することはなかった。ただし、積極的に評価したわけでもない。

「今年のうちに変更が行われること、そして来年に向けても変更が行われること自体は良かったと思う」とフェルスタッペンは語った。

「もちろん、来年の時点で2028年に予定されている内容になればとは思ってた。でも、そこに政治的な事情が絡んでいることは理解している」

「少なくとも、彼らが進めている変更は正しい方向に向かっている。そこは良い点だと思う」

フェルスタッペンはモナコGPの後、バルセロナ入りする前に、ザルツブルクでレッドブルGmbHの首脳陣と会談したと報じられ、その去就をめぐって一部で臆測を呼んでいた。会談の内容を問われると、フェルスタッペンは多くを語らなかった。

「自分の進退について何か新しいことがあれば、知らせるよ」

突然の「最良エンジン」認定に驚きと困惑

フェルスタッペンはまた、追加開発・アップグレード機会制度(ADUO)の第1評価期間の査定で、レッドブルが最良のエンジンと判定されたことについて「とにかく、驚いたよ。だって僕らがベストだとは思っていなかったからね」と語った。

この結果が正式に確定すれば、コンストラクターズ選手権4位と苦戦するレッドブルは、PUのアップグレード権利を得ることができない。一方、両選手権をリードするメルセデス、そして2位のフェラーリにはアップグレードが許可される。

開幕戦からの支配的な戦いぶりから、パドックではメルセデス製PUが最強と広く受け止められていただけに、この結果は大きな衝撃をもって受け止められた。

フェルスタッペンの心中は複雑だ。レッドブル初の自社製PUが、歴戦のライバルメーカーを退けて「指標エンジン」の評価を得たことを誇らしく思う一方、寝耳に水の評価に困惑していると打ち明けた。

「本当に素晴らしいことだと思う。こんな位置からスタートできるとは思っていなかったし、これほど短期間でそれをやり遂げるなんて、本当に驚異的だ」

「まだ信頼性に関する課題はいくつか残っているけど。全体としては、このプロジェクトの一員として、彼らの情熱を見ることができて本当にうれしい。彼らは決して満足したりはしないし、うまくいかないときには同じように悔しがる」

「もちろん誇りに思う。でも、突然『ベストだ』と評価されたことについては少し困惑している。なぜなら、僕ら自身はそうは感じていないからね」

レッドブルからの要請を受け、FIAは現在、第1評価期間に該当する開幕5戦のデータを見直し、結論の再検証作業を進めているとみられている。

フェルスタッペンは、「なぜ、どうしてそうなったのかを確認するために、FIAと密に協議しているところだ」と語った。

チームメイトとは対照的にラッセルは査定に驚かず

困惑するフェルスタッペンとは裏腹に、今年1回、そして来年1回のアップグレードが許可される見込みとなっているメルセデスのジョージ・ラッセルは、今回の査定結果を受け「驚かなかった」と語った。

「なぜなら、メーカー間でも一致していたものだし、ADUOはパワーユニットの内燃機関側を基準にするものだからね。僕らはバルセロナテストの時点で、レッドブルのICEがかなり強力だってことは分かってた」

コンストラクターズ選手権首位を走るメルセデスは、2位フェラーリに79ポイント差をつけており、4位レッドブルに対しては172ポイントもの差を築いている。

ラッセルはメルセデスのパフォーマンスについて「シャシーがどれだけ優れているかの現れだ」と主張した。一方で、チームメイトのアンドレア・キミ・アントネッリは、この結果について「驚いた」と認めた。

また、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)も「確かに驚きだった」と認めつつ、「それでもメルセデスのエンジンも優れているし、同等と言えるかもしれない。両者の差は本当にわずかだ」と述べた。

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