
2026年に“TGRハースF1チーム”誕生へ「トヨタがついに動き出した」と豊田章男会長、冠スポンサー契約で関係加速
Toyota Gazoo Racing(TGR)とハースF1チームの関係が、2026年シーズンから新たな段階へ移行する。最終戦アブダビGPを週末に控えた12月4日、ハースはTGRとタイトルパートナーシップ契約を締結したことを正式発表した。
これにより、チームは2026年から「TGRハースF1チーム(TGR Haas F1 Team)」へと名称を変更する。トヨタの名がF1チーム名に冠されるのは、2009年の撤退以来初めてだ。
2024年10月の技術提携以降、両者は「人、モノ、道(パイプライン)」を合言葉に、ドライバー、エンジニア、メカニックといった人的育成に重点を置いてきた。今回のタイトルパートナーシップは、その関係をさらに押し進める大きな一歩となる。
豊田会長「トヨタがついに、本当に動き出した」
トヨタ自動車の豊田章男会長は、今回の契約について、これまでにない力強い言葉でその意義を表現した。
「2025年シーズンを通じて私は、TGRの若いドライバーやエンジニアたちが自らの可能性を信じ、より大きな夢に向かい始める姿を目にしました。その変化に私は深く心を動かされました」
「そして今日、私は確信を持って言えます。トヨタがついに動き出した、本当に動き出したのだと。若いメンバーの可能性を信じ、同じ視点で未来に向き合ってくれたジーン・ハース氏と小松礼雄氏に心から感謝します」
「来年、ハースとの協力関係がさらに進むことで、TGRが掲げる『人、モノ、道』という理念はかつてない速度で加速していくでしょう。次の世代が世界に挑む第一歩を踏み出す時が来ました」
「ジーン、礼雄、そしてTGRハースF1チームの皆さんと共に、未来につながる文化とチームを築きます。トヨタは今、真に動き出したのです」
Courtesy Of Haas
VF-25、マネーグラム・ハースF1チーム、2025年12月4日
歓迎する小松代表、若手育成プログラムも改称
ハースF1チームを率いる小松礼雄代表によれば、トヨタとの協力は表に見える部分だけでなく、ファクトリー内部でも進展している。
「今回のタイトルパートナー契約によって、TGRとの関係をさらに深められることを誇りに思います。これまでの協力関係は期待以上で、TPC(旧車テスト)での成功はもちろん、舞台裏でも多くが進んでいます。その一つが、バンベリーのファクトリーで進む2026年に向けたシミュレーターの開発と導入です」
「両者が人的リソースを共有しながら育成していくことで我々は大きな恩恵を受けていますし、パートナーシップが成熟するにつれその効果はさらに高まるでしょう。ドライバープログラムを発展させていくことにも意欲的ですし、その過程でTGRが多くの才能を力強く支えているのを見るのは心強い限りです」
2025年シーズンを通じて行われた、チーム初のTPCプログラムは、両者の提携成果を象徴するものとなった。
ハース「VF-23」を使ったテストは計14日間におよび、シルバーストン、ポール・リカール、イモラ、ムジェロといった欧州の主要サーキットに加え、日本の富士スピードウェイでも実施された。ここでは平川亮、宮田莉朋、坪井翔、小林可夢偉らTGRゆかりのトップドライバーがステアリングを握った。
この取り組みは2026年から正式に「TGRハース・ドライバー開発プログラム」として再編され、F1を目指す才能を支える重要なパイプラインとして位置づけられる。
新生「TGRハース」、お披露目は1月23日
新たな「TGRハースF1チーム」の2026年仕様リバリーは、1月23日にオンラインで公開される予定だ。
その後、チームはスペインのカタロニア・サーキットに移動し、1月26〜30日に行われる合同プライベートテストへ参加する。チームごとに3日間の走行が許されるこのテストを経て、2月のバーレーン・インターナショナル・サーキットでの2回の公式テストに臨むことになる。