ラスベガス市街地コースの安全性、F1の仕事ぶりに疑いの目を向けるダニエル・リカルド

ガレージ内で見守るダニエル・リカルド(スクーデリア・アルファタウリ)、2023年11月16日(木) F1ラスベガスGP(ラスベガス市街地コース)Courtesy Of Red Bull Content Pool

コースの整備不良を理由とする危険な事故が発生した事を受けダニエル・リカルド(アルファタウリ)は、ラスベガス市街地コースの安全を確保するために十分な仕事をしたのだろうかとF1に疑いの目を向ける事は「公正」だと述べた。

マンホールの蓋が外れた事で、F1ラスベガスGPのFP1ではカルロス・サインツ(フェラーリ)とエステバン・オコン(アルピーヌ)がクルマに大きなダメージを負った。2人に怪我がなかった事が唯一の救いだった。

5億ドルを超える莫大な投資の回収、そしてカレンダー随一のイベントとして確立させるべくF1は、開幕前日に行われた豪華なオープニング・イベントに象徴されるようにショー性を重んじ、総力を挙げてイベントを喧伝してきた。

米「ESPN」によると、エンターテイメント性の追求とグランプリの喧伝にかまけて、安全確保が疎かになった可能性についての見解を問われたリカルドは「それは公正な質問だと思う」と答えた。

「2台のマシンが壊されてしまった。チームは財政的な問題を抱える事になった。彼らにとっては大問題だ」

「安全は何よりも大事だ。幸いな事にカルロスは無事だった。でももっと深刻な事態にだってなり得た。もっと酷い結果になった可能性があったってことだ」

「オープニング・セレモニーを引き合いに、今になって他の事にかまけていたと言うのは簡単だと思うけど、彼らは本当にコースのデューデリジェンス(事前のリスク評価)をしたのだろうか?」

「今日の一件については色々な疑問を投げかける事ができると思う。例えば彼らは十分な仕事をしたのか?とね。これは安全に関する避けては通れない疑問だ」

「僕らが遅くまでこの場にいるのは構わない。でもこれは安全に関わる問題なんだ。彼らが真剣に受け止めてくれる事を願うよ」

マンホールによる事故は決して目新しいものではなく、ストリートサーキットが抱える問題として以前から広く知られていた類のものだった。

モンテカルロ市街地コースやバクー市街地コースでも同様の事故があったことに触れてリカルドは、公道コースにおいても常設サーキットと同じ水準の安全基準が必要だと訴えた。

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