内紛か…ガナッシ、アレックス・パロウの続投発表も直後にマクラーレンが引き抜き&F1テスト起用をアナウンス
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実に奇妙な事に、チップ・ガナッシ・レーシング(CGR)が2023年の契約延長を発表した数時間後、マクラーレン・レーシングがアレックス・パロウの引き抜きをアナウンスした。これに関してパロウは「続けるつもりはない」とCGRのリリースを否定した。
CGRは米国現地7月12日(火)、2021年に参戦2年目にしてスペイン人初のシリーズチャンピオンに輝いたパロウとの契約延長オプションを行使したと発表し、そのリリースの中でパロウのコメントとして「来シーズンもチームの一員である事を知り本当に嬉しく思っている」とした。
だが、その数時間後にインディカー・シリーズとF1に参戦し、来季よりフォーミュラEへの参戦を開始するマクラーレンが、パロウとの2023年の契約を発表。更にパロウはSNSを通して次のように述べ、CGRのリリースは自身の承認なしに発表されたものだと主張した。
「今日の午後、チップ・ガナッシ・レーシングが僕の承認なしに、プレスリリースを通して、僕が2023年にCGRでドライブすると発表した事をメディアで知った。 更に驚きだったのは、CGRのリリースに僕の言葉ではない”引用”が含まれていた事だ」
「僕はあのプレスリリースを承認していないし、引用されているあの文を書いてもいないし、承認もしていない。 先日CGRに伝えたように、個人的な理由で、2022年以降もチームに留まるつもりはない」
なおマクラーレンは2023年の起用と合わせて、パロウが来年のレース活動と並行し、2021年型F1マシン「MCL35M」のテストプログラムの一環として、同僚のパトリシオ・オワードやコルトン・ハータと共にマクラーレンF1チームのテストに参加する事を発表した。
パロウはこれについてリリースの中で「F1マシンのステアリングを握り自分の能力を披露できる事、そして、どんなドアが開かれるのか楽しみだ」として、フォーミュラ1への転向に意欲を示した。
また、マクラーレンのザク・ブラウンCEOはパロウについて「これまで参戦したすべてのシリーズで勝利を収めてきた非常に才能のあるドライバー」であるとして、「旧車テスト(TPC)プログラムの一環として、F1マシンをどう乗りこなすのかも楽しみだ」と語った。
25歳のスペイン人ドライバーは2019年のスーパーフォーミュラ等を経て、2021年に優勝3回、表彰台8回の表彰台を獲得し、シリーズ参戦2年目にしてタイトルに輝いた。