ローソンも驚愕「マジで?」砂利が”ホールインワン”。ヒュルケンベルグをDNFに追いやった前代未聞の珍事

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2026年F1第7戦バルセロナ・カタロニアGPでニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)が不可解なリタイヤを強いられた原因は、リアム・ローソン(レーシング・ブルズ)が跳ね上げた砂利がマシンの緊急停止スイッチに命中するという前代未聞のアクシデントにあった。

66周のレースの29周目、9番手を走行していたローソンの背後にぴたりとつけていたヒュルケンベルグは、ピットレーンに入ったかと思うと、コースに戻ることなくそのままリタイヤした。ヒュルケンベルグにとって待望の今季初ポイントへの期待が高まっていたなかでの、あまりにも唐突な幕切れだった。

砂利一発で終わった幻の初ポイント

パドックで手を振るニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)、2026年6月14日(日) F1バルセロナ・カタロニアGP決勝(カタロニア・サーキット)Courtesy Of Audi

パドックで手を振るニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)、2026年6月14日(日) F1バルセロナ・カタロニアGP決勝(カタロニア・サーキット)

「ホント、唐突にクルマが逝ってしまったんだ」

そう振り返るヒュルケンベルグの表情には、自身をして信じられないという皮肉めいた笑みがあった。

「僕のすぐ前にいたリアムがターン12の出口でホイールをグラベルに落としたんだ。そうしたら、大量の砂利が跳ね上がってね」

「それが運悪く、僕らのクルマに当たったんだ。多分、電気ボックスに当たったんだと思う。実際、クルマの側面にあるセーフティー・トリガーに当たって、それでマシン全体が完全に落ちちゃったんだ。それでゲームオーバー、ってわけさ」

結局ヒュルケンベルグは、シャットダウンして惰性走行するマシンを操作してピットレーンに向かい、そのままリタイヤした。

この状況について、レーシングディレクターのアラン・マクニッシュは、「跳ね上げられた砂利によって、緊急時にマシンを停止させるよう設計された自動安全機能が起動してしまった」と説明した。

ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)を従えて走行するリアム・ローソン(レーシング・ブルズ)、2026年6月14日(日) F1バルセロナ・カタロニアGP決勝(カタロニア・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)を従えて走行するリアム・ローソン(レーシング・ブルズ)、2026年6月14日(日) F1バルセロナ・カタロニアGP決勝(カタロニア・サーキット)

オランダの専門メディア『RacingNews365』によると、この奇妙なアクシデントの顛末を聞かされたローソンは、「マジで?! あり得ない」と驚愕の声を上げた。

「それは本当に不運だね。もちろん、僕は全く知らなかったよ。もしそんなことを狙ってできるなら、かなりすごいことだけどね」

ヒュルケンベルグ自身も、長いレース経験のなかでこのような事態に直面したのは初めてだという。

「正直、僕のキャリアのなかでこんな話は見たことも聞いたこともない。本当に不運だ。タイミング的にも奇妙だった。だってレース終盤には2台がリタイヤしたわけだからね。どうやらレースの神様は、まだ僕らにポイントを取らせたくないみたいだ」

最終盤に向けては、ヒュルケンベルグの上位を走行していたアンドレア・キミ・アントネッリとシャルル・ルクレールが立て続けにリタイヤを余儀なくされた。この珍事がなければ、ヒュルケンベルグがアウディにポイントを持ち帰っていた可能性はかなり高い。

ボルトレートも不運に泣いた一戦

悲運はヒュルケンベルグだけにとどまらなかった。チームメイトのガブリエル・ボルトレートも、スタート直後からトラブルに見舞われていた。

「僕らのレースは1周目で大きく妥協を強いられた」とボルトレートは語る。

「スタート時に何か問題があったんだと思う。まだ詳細は確認中だけど、手順自体は合っていたと思う。ただ、ターボの立ち上がりか何かで問題が起きたみたいだ。でも、正確に何が起きたのかはこれからエンジニアと確認しなきゃならない」

このトラブルで6つ順位を落として17番手まで後退したボルトレートは、挽回を図るなかでさらなる不運に直面する。ターン12のアウト側でエステバン・オコンと交錯して外側へ追いやられ、フロア左側に大きなダメージを負ってしまったのだ。

「レースではよくあることだけど、お互いにプッシュし合っていたら、彼に少しアウト側に追いやられてグラベルにタイヤを2輪落としたんだ。それでフロアの左側にかなりのダメージを負ってしまってね。その状態でレースを走り切らなきゃならなかった」

不測の珍事とマシントラブルが重なり、アウディにとってはポイント獲得の絶好の好機が手からすり抜ける残酷な1日となった。


2026年F1第7戦バルセロナ・カタロニアGPでは、2番グリッドからスタートしたルイス・ハミルトン(フェラーリ)が通算106勝目を飾った。2位はジョージ・ラッセル(メルセデス)、3位表彰台にはランド・ノリス(マクラーレン)が滑り込んだ。

レッドブル・リンクを舞台とする次戦オーストリアGPは、6月26日のフリー走行1で幕を開ける。

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