F1シンガポール:依然不安な天気と最速タイヤ戦略、公式グリッド

夕暮れを背景にマリーナベイ市街地コースを周回するフェラーリSF-23、2023年9月16日F1シンガポールGP FP3Courtesy Of Ferrari S.p.A.

マリーナベイ市街地コースを舞台として、FIA-F1世界選手権第16戦シンガポールGPの決勝レースが9月17日(日)の日本時間21時にスタートを迎える。スターティング・グリッドと予想される最速タイヤ戦略、気になる天気を見ていこう。

スターティング・グリッド

昨年大会でのオーバーテイク数は計11回。追い抜き困難なマリーナベイでグリッド降格ペナルティを消化したいと考える者はなく、今週末はピエール・ガスリー(アルピーヌ)が6基目のエキゾーストを開封したのみだった。

現時点で予選結果とグリッドに相違はない。あるとすれば、Q1で大クラッシュを喫したランス・ストロール(アストンマーチン)がピットレーンスタートになる可能性があるくらいだろう。

ポールポジションを獲得したカルロス・サインツ(フェラーリ)はジョージ・ラッセル(メルセデス)と共に最前列に並ぶ。マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は11番手、角田裕毅(アルファタウリ)は15番手からの挽回に挑む。

以下は暫定スターティンググリッド。決勝直前に発表される正式版との差異が発生した場合は更新される。予選順位との変動値を合わせて記す。

Pos No Driver Team Qualifying
1 55 C.サインツ フェラーリ 1(-)
2 63 G.ラッセル メルセデス 2(-)
3 16 C.ルクレール フェラーリ 3(-)
4 4 L.ノリス マクラーレン・メルセデス 4(-)
5 44 L.ハミルトン メルセデス 5(-)
6 20 K.マグヌッセン ハース・フェラーリ 6(-)
7 14 F.アロンソ アストンマーチン・メルセデス 7(-)
8 31 E.オコン アルピーヌ・ルノー 8(-)
9 27 N.ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 9(-)
10 40 L.ローソン アルファタウリ・ホンダRBPT 10(-)
11 1 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 11(-)
12 10 P.ガスリー アルピーヌ・ルノー 12(-)
13 11 S.ペレス レッドブル・ホンダRBPT 13(-)
14 23 A.アルボン ウィリアムズ・メルセデス 14(-)
15 22 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダRBPT 15(-)
16 77 V.ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 16(-)
17 81 O.ピアストリ マクラーレン・メルセデス 17(-)
18 2 L.サージャント ウィリアムズ・メルセデス 18(-)
19 24 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 19(-)
20 18 L.ストロール アストンマーチン・メルセデス 20(-)

想定されるタイヤ戦略

ラッセルは1~2ストップを予想するが、ピレリのモータースポーツ部門を率いるマリオ・イゾラは1ストップ戦略がテッパンだと主張する。

「ここはピットレーンで失われる時間がカレンダー上で最も大きいサーキットの1つだ。故に、タイヤ交換のための回数が最も少ない1ストップは通常、最も速い戦略となる」

「理論上では、ミディアムとハードの組み合わせがベストだ。我々が見てきた限りでは、ソフトを完全に否定することはできないものの、そのグリップ的優位性は最初の数コーナーまでに著しく低下する」

「加えて、ソフトコンパウンドは燃料が満タンとなる最初のスティントで慎重なマネジメントが要求される。ただしレース終盤にセーフティーカーが導入されれば、検討する価値はあるだろう」

気になる天気は…

週末に先立っては3日間ともに雨が降る可能性が予想されていたが、ギリギリ雨を免れそうな雰囲気だ。

決勝スタート時刻の現地20時は曇予報で、降水確率は10%に過ぎない。ただし、直前と開始2時間後以降はにわか雨の予報が出ており、場合によってはレース序盤と終盤にウェットとなる可能性は残っている。

イゾラは「例年、シンガポールは天候の面でもサプライズをもたらすことがあり、昨年のように突然のにわか雨が降ることもある」と指摘する。

「今のところ予報によれば雨のリスクは非常に低いが、午後になると可能性が高まるようだ。仮にコース上に敷かれたラバーを洗い流すほどの強い嵐が来れば、タイヤの挙動に影響する可能性がある」

F1シンガポールGP特集

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