対策した矢先に炎上…ボッタス「嘆かわしい」キャデラック全滅、一方でペレスはアストン前進を歓迎/F1ハンガリーGP

  • Published: Updated:
  • Googleで優先するソースとして追加する

再び懸案の問題が再発したのは、トラブル解決するための対策を持ち込んだ矢先のことだった。アストンマーティン・ホンダが大幅な前進を果たしたことで、2026年F1第11戦ハンガリーGPの決勝ではキャデラックの苦境が際立った。

バルテリ・ボッタスは13周目、セルジオ・ペレスは48周目にリタイヤし、2台ともチェッカーフラッグを受ける前にレースを終えた。このうち、ボッタスを早期リタイヤに追いやったのは、まさに今週末に対策を投入したばかりのブレーキだった。

新ダクト投入直後、ブレーキ炎上の悲劇

キャデラックは以前からブレーキのオーバーヒートに悩まされてきた。路面温度が50℃を超えるなか、チームは常態化していた問題への対処として、ボッタスとペレスにリフト・アンド・コーストを指示していた。

だが、状態に改善が見られ、リフト・アンド・コーストの量を減らせるとチームが示唆した直後、ボッタスのマシンの左フロントブレーキ周辺が炎に包まれた。

「ブレーキのオーバーヒートで、レースのかなり早い段階でリタイヤしなきゃならなかった」とボッタスは悔しさをにじませた。

「本当に残念だ。というのも、今週末はまさに、その問題に対応するためのアップグレードを投入したばかりだったからね」

「嘆かわしい。でも、今回もまたひとつ学ぶべきことができた」

ペレスもトラブルDNF、悪夢の全滅

ペレスも完走できなかった。トラブルの原因は、まだ完全には解明されていないが、ペレス自身は、リア周りに何らかの問題があったとみている。

「レースを完走できない時は、いつだってフラストレーションが溜まるものだ」とペレスは肩を落とした。

「リア周りに何らかの問題があったんだと思う。昨日ギヤボックスを交換したんだけど、何が起きたのかは、まだ正確には分かっていない」

「まずは情報を集めてそれを分析して、そこから次につなげていくことになる」

新規参戦のキャデラックが既存チームに対してパフォーマンス面で後れを取ることは、チーム自身もある程度は織り込み済みだった。

だが、信頼性に関わる特定の問題を解消できずにいる現状は、シーズン後半に向けても大きな懸念材料となる。信頼性の問題は走行機会を奪い、改善に欠かせないデータの収集も妨げるためだ。

課題山積の夏休み、アストンの躍進を刺激に

シーズン前半の最終戦を、オーストリアGPに続く今季2回目のダブルリタイヤで終えたことで、キャデラックはサマーブレイクを前に課題の多さを突きつけられた。

キャデラックはパフォーマンスの向上と併せて、ブレーキ、サスペンション、駆動系を含むマシン全体の信頼性を引き上げる必要がある。

今回のブレーキダクトのように、対策部品を投入しても同じ症状が残る場合、車体全体の冷却条件や走行時の負荷も見直す必要が出てくる。

「やるべきことは山積みだ」とボッタスは認める。

「そういう意味では実際、サマーブレイクのタイミングとしては良かったと思う。一度リセットして、洗いざらい見直し、何を改善すべきかを整理して、そこからもう一度やり直すつもりだ」

これまでキャデラックと最下位争いを繰り広げてきたアストンマーティン・ホンダは、大規模改良により中団上位争いに接近した。キャデラックは最後尾に取り残された格好だが、ペレスはこれを前向きな材料として受け止めている。

「アストンの前進ぶりは、僕らにとって大きな刺激になっている。すべてをうまくまとめることができれば、大幅にラップタイムを改善できるということを示してくれたからね」とペレスは語った。

「やるべきことはかなり多いと思う。現状のパフォーマンスに満足している人は、チームの誰一人としていないはずだ」


2026年F1第11戦ハンガリーGP決勝では、ランド・ノリス(マクラーレン)が今季初優勝を飾った。2位はマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、3位表彰台にはアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)が滑り込んだ。

ザントフォールト・サーキットを舞台とする次戦オランダGPは、4週間近くにわたるサマーブレイクを経て8月21日のフリー走行1で幕を開ける。

F1ハンガリーGP特集