レッドブルF1代表「猛烈な苛立ち」今季3度目のトラブルDNF…深刻な信頼性懸念
レッドブル・レーシングは第3戦にして早くもテクニカル・トラブルを原因とする今季3度目のリタイヤを喫した。開幕バーレーンGPでは燃料システム周りで不具合が起き、2台揃って表彰台を逃した。4月10日のオーストラリアGPではマックス・フェルスタッペンが終盤に問題に見舞われ、再び2位を落とした。RB18には深刻な信頼性懸念がある。
フェルスタッペンはアルバート・パークでのリタイヤについて「許されない」と不満をぶつけた。選手権リーダーのシャルル・ルクレール(フェラーリ)との差は46ポイントにまで拡大し、まだシーズンの序盤ながらもタイトル防衛は極めて難しい状況に陥った。
チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは「完走できず本当に残念だ。彼がフラストレーションを感じるのは完全に理解できる」と述べ、フェルスタッペンに寄り添った。
「マックスが言ったように猛烈に苛立っている。今日はフェラーリに対抗できるペースはなかった。彼らは別次元のレースをしていた。ポイントが取れず残念だ」
「マックスは週末を通してずっとクルマをウインドウに入れる事ができず、満足できていなかったと言うべきだろう」
現時点ではトラブルの正確な原因については分かっていないが、ホーナーは「エンジンではなく燃料周りの問題ではないかと思う。だが結局のところ、戻ってきたクルマを調べて何が起きているのかを確認する必要がある」と説明した。
「DNF(リタイア)は許されない。この問題を解決して乗り越える必要がある」
バーレーンとは異なり、もう1台が無事にチェッカーフラッグを受けたことは不幸中の幸いだった。セルジオ・ペレスはルクレールに次ぐ2位表彰台に上がった。
ホーナーは「今日のチェコは本当によくやってくれた。セーフティカーの導入は不運だった。それでも彼はルイスをアウト側からパスし、更にジョージを追い抜いた」と32歳のベテランの活躍を称えた。
ただしフェラーリとのペース差は歴然としていた。今季の跳馬はコンディションやコースによってパフォーマンスレベルが大きくブレる事はなく、非常に高い一貫性と速さを備えている。58周のレースでは後続に20秒以上の差を付けた。フェルスタッペンとペレスは一度足りとも仕掛ける事すらできなかった。
ホーナーは「チームとしては今日は兎に角、タイヤ、路面、そしてコースにおいて、フェラーリに対抗するだけのペースがなかった」と続けた。
「金曜日の時点ではこうなるとは予想していなかった。今日突然こういう事態に陥ったんだ」
ドライバーズタイトルの連覇は難しい状況だが、カルロス・サインツが同じ様にリタイヤに終わった事で、コンストラクターズ選手権での戴冠の可能性はまだ十二分に残っている。
ホーナーは「我々のパイプラインには助けになるであろうパーツの開発が進められている。ヨーロッパへと戻り、これを過去のものとして頭を切り替え、対処し、そして前に向かって進まなければならない」と付け加えた。