
ホンダ振動対策で奏功も競争力差は「拡大している」、アロンソが見たアストンの現在地。マイアミSQで最後列独占
2026年F1第4戦マイアミGPのスプリント予選を経て、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)は、ホンダの対策が功を奏し振動が低減したと明かす一方で、ライバルチームとの競争力の差は拡大したとの認識を示した。
アストンマーティン・ホンダは今回も最後尾に沈んだ。アロンソはターン1でロックアップを喫し、トップから12.588秒遅れの21番手に終わった。ランス・ストロールもバックストレートでタイヤをロックアップし、ノータイム最下位に終わった。
結果としてアストンマーティン・ホンダは、不名誉ながら最後列を独占する形となった。
振動低減で見えたPU改善の成果
タイムシート上の数字とは裏腹に、ホンダが投じた振動対策は明確に成果を上げていた。
ホンダは栃木県さくら市のHRC Sakuraで、バッテリーだけでなくドライバーへの振動低減やドライバビリティ向上を含めた総合的な対策に取り組んできた。ソフトウェアではなく、ハードウェア面での改良が施されたとみられる。
ホンダ・レーシング(HRC)の折原伸太郎トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアは、スプリント予選後にこう語った。
「これらの対策が想定どおり機能していることが確認でき、この点についてドライバーからも前向きなフィードバックを得られました。我々にとってポジティブな要素であり、HRCとチーム両者の努力の結果だと考えています」
「FP1、スプリント予選ともに、PUの観点ではスムーズなセッションとなり、信頼性の面でも前進できたと受け止めています」
アロンソ本人も改善を認めた。「日本と最初の2レース以降、いくつか修正が入っていると思うが、エンジンの振動は少なくなった」
Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited
パドックを歩くフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)、2026年5月1日(金) F1マイアミGP初日(マイアミ・インターナショナル・オートドローム)
未アップデートで広がる競争力差
PU側で改善が見られた一方、パッケージ全体の競争力については状況が異なる。11チーム中10チームがアップデートを投入したマイアミGPで、唯一その流れに乗らなかったアストンマーティン・ホンダは、相対的な競争力が低下する形となった。
アロンソは現状をこう分析する。
「僕らのクルマは何も変わっていない。他のチームは日本や、特にここマイアミでアップデートを入れてきた。おそらく僕らは少し後れを取っている。というより、差は広がっていると思う」
差が拡大しているとの認識を示しながらも、アロンソに焦りは見られない。2度のF1王者は、目先の結果ではなく中長期的な視点でシーズンを捉えている。
「それについては受け入れている。僕らの今年のプログラムは他とは違う。今は落ち着いて進める必要がある」
パワーユニットは改善し信頼性も向上している。一方で、車体開発の遅れにより競争力の差は広がっている。このズレをどう解消するかが、今後の巻き返しの鍵となる。
マイアミでの最下位という結果はその課題を浮き彫りにしたが、振動問題が終結へ向かいつつある点は、次のフェーズへの一歩として重要な意味を持つ。
2026年F1マイアミGPのスプリント予選では、ランド・ノリス(マクラーレン)がアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)を抑えてポールポジションを獲得した。
スプリントは日本時間5月2日(土)25時から、公式予選は同29時から1時間に渡ってマイアミ・インターナショナル・オートドロームで開催される。セッションの模様はフジテレビNEXTで生配信・生中継される。