バクー市街地コースを走行するカルロス・サインツ(ウィリアムズ)のFW48、2026年9月25日(金) F1アゼルバイジャンGP予選
Courtesy Of Williams

「夢見るしかない」と羨んだアストンを超えた? ウィリアムズF1、バクー躍進も“拭えぬ疑問”

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ウィリアムズは、軽量化したシャシーと空力アップグレードを投入した2026年F1第15戦アゼルバイジャンGPで今季最高の予選成績を記録。決勝では9戦ぶりにポイントを獲得した。これは、アストンマーティン・ホンダの「目を見張る前進」を超えるものとなったのだろうか?

かつてアレックス・アルボンは、アストンが第11戦ハンガリーGPで投入したBスペックについて、自分たちには同じ規模の前進を「夢見ることしかできない」と評し、バクーでのアップグレードで想定しているウィリアムズの改善幅は、アストンの水準には届かないとの見方を示していた。

改良型ウィリアムズは本当に前進したのか?

カルロス・サインツはバクーで予選9番手を記録し、ウィリアムズに今季初のQ3進出をもたらした。各レース週末の最速マシンを基準とした比較でも、今季平均9番手にすぎなかったウィリアムズは今回、6番手まで順位を上げた。

トップからの遅れは、今季平均の約2.75%に対し、バクーでは1.99%と、0.76ポイント縮めた。一方、5月の第4戦マイアミGPでは1.98%だったため、トップへの接近度という観点ではマイアミには及んでいない。

空力面の変更が比較的小規模だったことを踏まえると、今回の前進には車体側の軽量化がより大きく寄与したと考えられる。ラップタイムからの単純計算では、削減された重量は約20kgとみられる。これは非常に大きな値だ。

スタート直後にアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)らを従えて走行するカルロス・サインツ(ウィリアムズ)のFW48、2026年9月26日(土) F1アゼルバイジャンGP決勝(バクー市街地コース)Courtesy Of Williams

スタート直後にアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)らを従えて走行するカルロス・サインツ(ウィリアムズ)のFW48、2026年9月26日(土) F1アゼルバイジャンGP決勝(バクー市街地コース)

バクーでウィリアムズが前進したことに疑いはない。だが、その評価を下すのは時期尚早だろう。

フィールド最強と目されるメルセデス製パワーユニット(PU)を搭載するウィリアムズ「FW48」は、旋回時間の短いコーナーとロングストレートを持つコースを強みとしており、これはバクーの特性にそのまま当てはまる。

実際、アレックス・アルボンも「アップグレードの有無にかかわらず、この手のサーキットは僕らのマシンに合っていた」と慎重な評価を下している。

対照的に、今週末に控える第16戦バーレーンGPの舞台、セパン・インターナショナル・サーキットには、ウィリアムズが苦手とする長く旋回し続けるコーナーが多い。

真に大きな一歩を踏み出したのかどうかについては、こうした異なる条件でのパフォーマンスを確認するまで判断を待つ必要がある。

中団復帰も束の間…惨敗続くアストン

ピットレーンを走行するフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)のAMR26、2026年9月11日(金) F1スペインGPフリー走行(マドリンク)Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

ピットレーンを走行するフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)のAMR26、2026年9月11日(金) F1スペインGPフリー走行(マドリンク)

サーキット特性に応じてマシンのパフォーマンスが大きく変動することは、アストンを見ても一目瞭然だ。

アップグレードが導入された第11戦ハンガリーGP、そして第12戦オランダGPで「AMR26」は立て続けに高い競争力を発揮。フェルナンド・アロンソはザントフォールトで9位に入り、2ポイントを獲得した。

だが、そのザントフォールトで投入されたホンダのスペック2に関しては、内燃エンジン(ICE)と電動側を含めた総合的なパワー、ドライバビリティ、エネルギーマネジメントの面で、依然として全メーカーの中で最も劣っているように見える。

実際、その後の第13戦イタリアGPと第15戦アゼルバイジャンGPでは、予選で最下位争いを繰り広げ、レースでは2台揃ってリタイヤを喫するなど、惨敗と呼ぶにふさわしい成績に終わった。いずれのコースもPU性能がラップタイムに与える影響が大きい。

アロンソはバクーでのレース後、「アップグレードでエンジンは一歩前進したが、それが十分でないことは明らかだ」と評価。ホンダ・レーシング(HRC)の折原伸太郎トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアも、バクーではスペック2の限界が露呈したと認めた。

逆に、PU性能がラップタイムに及ぼす影響の小さい第17戦シンガポールGPでは、相対的な競争力を再び高める可能性がある。ただし、ランス・ストロールがバクーでの週末を通して「シャシー側もかなり遅れを取っている」と繰り返し強調していたのは印象的だった。

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