
ホンダ新スペックPU、ハンガロリンクで始動。エンジン改良で最大40馬力向上との見方も
サマーブレイク明けの2026年F1第12戦オランダGPでの実戦投入に向けた準備の一環として、アップグレードされたホンダの改良型F1パワーユニット(PU)が7月29日(水)、ハンガロリンクで行われたフィルミング・デーでアストンマーティン・ホンダのAMR26に搭載され、初めてコースを周回した。
直近の2026年F1第11戦ハンガリーGPで投入された車体側のアップグレードに続き、PU側も挽回に向けた第一歩を踏み出した。
ホンダ新スペックPU、ハンガロリンクで初走行
アストンマーティン・ホンダはハンガリーGP終了後もハンガロリンクに留まり、28日(火)にアルピーヌおよびアウディと共に、2027年シーズンに向けたピレリのタイヤ開発テストに参加。ジャック・クロフォードがAMR26のステアリングを握った。
その翌日には、前戦で16項目もの空力アップデートが施されたスペックBのAMR26に新スペックPUが搭載され、ハンガロリンクを周回した。コースを走るマシンの映像は間もなくSNS上に出回り、ファンの注目を集めた。
フィルミング・デーでは、走行距離が200kmに制限され、通常のレース用タイヤとは異なる専用のデモンストレーション・タイヤを使用しなければならず、レース週末と同じ条件で走行することはできない。だがそれでも、新仕様が想定どおり作動するかを実車で確認する貴重な機会となる。
ホンダ・レーシング(HRC)でトラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアを務める折原伸太郎は、この新スペックPUが実戦投入されるオランダGPを「重要な節目」と位置づけている。
折原TGMはハンガリーGP後、車体側のアップグレードが明確な前進を示したことでプレッシャーを感じていると認め、チームとしてさらに前進するためには「パワーユニットでラップタイムの向上をもたらさなければなりません」と強調した。
ICE強化へ、馬力向上は如何ほどか?
この新仕様のPUは、追加開発・アップグレード機会制度(ADUO)を活用した、ホンダにとって今季唯一のPUアップグレードとなる。ザントフォールトでは、フェラーリもアップグレード版PUの第2弾を投入する予定だ。
ホンダのアップグレードの焦点は、内燃エンジン(ICE)の性能改善に置かれている。燃焼効率を高めるため、燃焼室とプレチャンバーが変更される。さらにフリクションの低減に向け、潤滑システムも変更される。
現行仕様のホンダPUは、最高性能を誇るトップメーカーとの差が90馬力とも噂されているが、今回のアップグレードにより約35馬力の出力向上と、1周あたり約0.5秒の短縮を果たすとの報道もある。一方で見込まれるパワー改善は、40馬力と指摘する専門メディアもある。
ただし、いずれも憶測の域を出るものではなく、ホンダも具体的な数字を明らかにしていない。