期待膨らむ小松代表に”冷水を浴びせる”ウォルフ、ハース初のF1シミュレーターは福音か混乱か

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2026年F1第7戦バルセロナ・カタロニアGPでは、現在建設中のドライバー・イン・ザ・ループ・シミュレーター(DIL)の稼働を心待ちにしていると語るハースの小松礼雄代表に対し、メルセデスのチーム代表トト・ウォルフが笑いを交えながら「もっと混乱するだけだぞ」と冷水を浴びせる軽妙なやり取りがあった。

ハース初のシミュレーター、今夏稼働へ

トヨタとのパートナーシップを通じて、ハースは今年、バンベリーの英国拠点にチーム初となる自前のシミュレーターを導入する。もっとも、これまでシミュレーターを使用していなかったわけではなく、技術提携を結ぶフェラーリのシミュレーターを借りていた。

とはいえ、使用するのは1シーズンに2週間程度に過ぎず、またレース週末の準備に使われることもなかったという。地理的制約や利用可能日数の制約もあり、ライバルチームと比べれば、ほとんど活用できていないと言っても過言ではない。

小松代表は、「F1チーム創設11年目になってシミュレーターの導入について話すのは、ちょっと滑稽な話だとは思います」と苦笑いを浮かべながら、自嘲を交えて語った。

「もし私に選択の余地があれば、もっと早く導入していました。特に、今年の新たなレギュレーション、新たなパワーユニット、そして新たなシャシーに備えなければならないことを考えればなおさらです」

「シミュレーターはプレシーズンだけでなく、レースウイークエンド中にも極めて重要です。ですから、実際に稼働するのが本当に待ちきれません」

今年初めの段階では、5月~6月あたりの導入を予定しているとしていたが、シミュレーターの稼働は夏休み前後に遅れる見込みだという。

「導入時期はサマーブレイクの直前、あるいはその頃になる見込みです。それによってレース週末に向けた準備方法、週末中の作業、さらにはレース後の取り組み方までが大きく変わると思います」

ハースは限られたリソースの中で、解決すべき課題に優先順位を付けて取り組んでいる。小松代表は、シミュレーターをその中でも「非常に高い優先項目」として位置づけていると付け加えた。

経験者ウォルフ「さらに混乱するだけ」

その発言の直後、ウォルフは小松代表の方を向き、経験者ならではの皮肉めいたアドバイスを与えた。

「シミュレーターの稼働を楽しみにしているようだが、あれは君をさらに混乱させるだけだぞ!」

シミュレーターは、マシン開発やセットアップ準備の精度を高める余地がある一方、得られる情報量が劇的に増える。チームには、その膨大なデータを読み解き、実際に役立てられる形に落とし込む力が求められる。さらに相関の問題も付きまとう。

メルセデスが英国ブラックリーの拠点にシミュレーターを導入したのは2010年代初頭のことだった。現在ではAIを活用した分析も組み合わせ、レース週末に向けて数百万通りに及ぶセットアップを評価・検討しているとされる。

今季後半にはシミュレーター導入の恩恵を実感できることを期待していると語っていた小松代表は、ウォルフの助言に笑いで応えた。

ハースにとって待望のシミュレーターは、チームの分析力や判断力を試す新たな課題にもなりそうだ。

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