
怒涛の挽回虚しく中国DNF、理由を明かすフェルスタッペン。一方でF1規則酷評を加速
2026年F1第2戦中国GPをリタイヤで終えたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、新たなレギュレーションがもたらしたレーススタイルについて「本当にひどい」と切り捨てるなど、改めて激しい言葉を浴びせた。
「これはレースじゃない」と真っ向否定
開幕戦に続き、上海でもバッテリーの残量不足がもたらす激しい順位変動、いわゆる「ヨーヨー・レース」が繰り広げられた。一見すると接戦にも映るこの光景を、フェルスタッペンは真っ向から否定する。イギリスの専門メディア『The Race』によると4度の王者は上海でのレースを終えて、こう嘆いた。
「本当にひどい。もし誰かがこれを気に入っているというなら、その人は本当のレースってものが分かっていない。全く楽しくないし、まるでマリオカートをプレイしているみたいだ。こんなものはレースじゃない」
この発言を単純な負け惜しみとして片付けるのは適切ではないかもしれない。フェルスタッペンは「たとえ自分が勝っていたとしても同じことを言う。僕はレースという競技そのものを大事にしているからだ」と語る。
怒りの矛先は、新たなレギュレーションの中核にあるエネルギーマネジメントの仕組みに向けられている。
「ブーストを使って追い抜いたと思ったら、すぐにバッテリーが空になって、次のストレートで相手にブーストで抜き返される。僕に言わせれば、ただのジョークだ」
さらにフェルスタッペンは、2023年の段階ですでに現在のレギュレーションの問題点を指摘していたとも明かした。
「残念ながら彼らは聞く耳を持たなかった。だからこれを教訓にして、こんなことが二度と起きないようにしてほしい」
また、将来的にF1でV8エンジンへの回帰が議論されていることにも触れ、それが早期に実現しないことを「残念だ」と語った。
多重苦が重なった中国GP、一方でハジャー入賞
Courtesy Of Red Bull Content Pool
接触によりスピンしたセルジオ・ペレス(キャデラック)のマシンの横を通過するマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2026年3月15日(日) F1中国GP決勝レース(上海インターナショナル・サーキット)
フェルスタッペン自身のレース内容も、不満に拍車をかけるものだった。土曜のスプリントを「災難」と評して8番手から臨んだ決勝だったが、スタートでは再び前日のスプリントと同じように出遅れ、最後尾付近まで順位を落とした。
「昨日と同じ問題がスタートで起きて、また最後尾になってしまった。その後、巻き返そうとしたけど、スプリントと同じ問題に見舞われた。タイヤのデグラデーションが酷く、グレイニングもかなり出ていた」
それでもフェルスタッペンは追い上げてポイント圏内まで浮上したが、45周目にリタイヤを強いられた。その理由について「ERS(エネルギー回生システム)の冷却トラブルでクルマをリタイアさせなきゃならなかった」と説明した。
一方、チームメイトのアイザック・ハジャーは、1周目のターン1でスピンを喫して最後尾に転落した。「リアが勢いよく滑り出してね。予想してなかった」という苦いスタートだったが、粘り強い走りと他車のリタイヤにも助けられ、最終的には8位入賞を果たした。
「正直、今週末はずっとペースが良くなかっただけに、ポイントが取れたのはかなり運が良かった。だから、チームとして立て直してもっと改善しないと」とハジャーは分析した。
日本GPに向け立て直し、”春休み”で大幅改善へ
中国での厳しい週末を経て、次戦日本GPに向けてどう立て直すのか。そう問われたフェルスタッペンは次のように語った。
「学ぶことはたくさんある。もちろん、これは僕らが望んでいる位置じゃない。でもチームが全力を尽くしていることも分かっている。だから僕もフラストレーションを感じているけど、それはチームも同じだ。結局のところ、みんなで一緒に解決策を見つけなきゃならない」
さらにフェルスタッペンは「日本GPに向けてはもう少し改善できるよう努力するつもりだけど、その後は少し長い休みが入る。その時間を使っていくつかの問題を解決できればと思っている」と語った。
バーレーンGPとサウジアラビアGPの開催中止によって生まれた空白期間を通して、レッドブルがどれだけ状況を改善できるか注目される。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
決勝前のグリッドに立つマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2026年3月15日(日) F1中国GP(上海インターナショナル・サーキット)