
プロの意地…オワード、食中毒と闘い母国FP1走破も「5時間」の点滴&投薬治療
母国メキシコでの晴れ舞台は、パトリシオ・オワードにとって予想外の試練となった。2025年F1第20戦メキシコGPのFP1。26歳のメキシコ人ドライバーは、体調不良に苦しみながらもマクラーレンMCL39のステアリングを握り、30周を走り切った。
だが、セッション終了後、症状が悪化。サーキット内のメディカルセンターでおよそ5時間にわたる治療を受ける事態となっていたことが明らかになった。
食中毒、それでも出走を選んだオワード
『ESPN Deportes』など複数のスペイン語メディアが伝えたところによると、オワードはセッション前から食中毒による胃腸の不調を訴えており、一時は出走を断念する可能性すらあったという。
それでも、エルマノス・ロドリゲス・サーキットの観客席をオレンジ色に染める熱狂的な地元ファンの期待に応えるべく、オワードはコクピットに座った。
オワードは今季インディカーシリーズで2勝を挙げ、年間ランキング2位に入る活躍を見せたマクラーレンのリザーブドライバーだ。
今回は、F1競技規定が全チームに課しているグランプリ参戦経験が2戦以下のルーキードライバー起用義務の一環として、ランド・ノリスに代わって出走した。オワードにとって母国でのF1走行は昨年に続き2度目、通算4回目のFP1セッションとなった。
プレッシャーと体調不良に耐えながら、観客の大歓声が入り交じる中でオワードは30周を走り切り、13番手タイムを記録。プロとしての意地を見せつけた。
Courtesy Of McLaren
ガレージでエンジニアと話をするパトリシオ・オワード(マクラーレン)、2025年10月24日(金) F1メキシコGP FP1(エルマノス・ロドリゲス・サーキット)
症状悪化で5時間の治療
だが、セッション終了後に状況は一変した。報道によると、オワードは食中毒による下痢と脱水症状が悪化し、予定されていたメディア対応を含むすべてのスケジュールをキャンセルして、サーキット内のメディカルセンターへ直行したという。
その後、現地時間18時40分までの約5時間にわたり、点滴と投薬による治療を受けたのち、ようやく家族とともに滞在先のホテルへ戻ったとされる。
理想的な週末とはならなかったが、それでもオワードはチームを通じて発表されたコメントの中で、ファンとチームへの感謝を表し、前向きな姿勢を示した。
「メキシコのサーキットに戻ってこられて本当に特別な気分だ。ファンのみんながすごく情熱的で、故郷に帰ってきた温かさを感じた。チームがこの機会を与えてくれたことに感謝している」
「今日は予定していたプログラムをすべてこなすことができた。ランドとオスカーのタイトル争いをサポートできて良かった。チームが今週末を強い形で締めくくることを楽しみにしている」
2025年F1メキシコGPの初日FP2をトップで締め括ったのはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。2番手シャルル・ルクレール(フェラーリ)を0.153秒差で退けた。3番手にはアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)が続く結果となった。
フリー走行3(FP3)は日本時間10月25日(土)26時30分から、公式予選は同日30時より1時間にわたってエルマノス・ロドリゲス・サーキットで開催される。セッションの模様はDAZNおよびフジテレビNEXTで生配信・生中継される。