
ホンダ、”F1メモラビリア事業”を検討─歴代マシンのエンジン&部品を販売へ…第一弾はセナ使用のV10「RA100E」
ホンダが「F1メモラビリア事業」を検討していることが分かった。本田技研工業株式会社は3月4日、FIA-F1世界選手権の2025年シーズンを前に、ファンにとって価値あるアイテムとして、過去のF1マシンのスペアエンジンや部品を販売する計画を明らかにした。
2施設での動態保存
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Hondaコレクションホール(旧ツインリンクもてぎ、2008年10月2日
ホンダは、歴史的なレーシングマシンを展示する施設として、栃木県のモビリティリゾートもてぎに「ホンダ・コレクション・ホール」、鈴鹿サーキットに「Honda RACING Gallery」を運営している。両施設では、展示車両を単なるオブジェではなく、実際に走行可能な状態で維持する「動態保存」を行っている。
この動態保存を支えるため、ホンダは過去のF1マシンに搭載された複数のスペアエンジンや部品を所蔵しており、今回のメモラビリア事業では、それらのうち動態保存に影響を与えないものを販売する方針だ。
セナ使用のV10「RA100E」を販売予定
本事業の一環としてまずは、1990年に伝説のF1ドライバー、アイルトン・セナが駆ったマクラーレン・ホンダMP4/5Bに搭載のV10エンジン「RA100E」の販売が検討されている。このエンジンには、実際にセナが使用したことを証明するHRCの証明書が付属する予定だ。
販売に関する詳細は、4月初旬のF1日本グランプリに合わせて発表される予定であり、ファンの期待が高まる。ホンダは「F1を心から愛するファンの皆さんに、HondaのF1への挑戦の歴史の一部を所有していただける価値ある事業にしていきたい」としており、特別なアイテムを通じてF1の歴史を継承していく考えだ。
F1ファンにとっては、夢のようなアイテムを手にする機会となるこのメモラビリア事業。今後の続報に注目が集まる。