トロロッソ・ホンダのピットウォール、2018年F1シンガポールGP予選にてcopyright Honda

トロロッソ・ホンダ、夜の市街地コースで後方からのポイント獲得目指す / F1シンガポールGP《予選》サマリー

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15日(土)に2日目を迎えた第15戦シンガポールGPでは、最後のプラクティス・セッションと予選が行われ、日曜の決勝レースのスターティンググリッドを争った。土曜のシンガポールは降水確率10%の曇り。現地午後18時からの3回目のフリー走行は気温29度、路面温度36度のコンディションでスタートした。

レッドブル・トロロッソ・ホンダの2台は、セッション開始と同時に、まずはソフトタイヤの皮むきのために1周を走行しピットイン。その15分後に新品のハイパーソフトでコースインし、アタックシミュレーションを行った。徐々にタイムを伸ばした2台は、ピエール・ガスリーが1分41秒668、ブレンドン・ハートレーが1分42秒357をマーク。2台は10周を走行した後、ピットへと戻った。

セッション後半に、予選シミュレーションのために新品ハイパーを履いて再びコースインした2台は、ガスリーが40秒686と大きくタイムアップを果たし、ハートレーも41秒562とタイムを更新。これがベストタイムとなり、ガスリーは14番手、ハートレーは17番手でマシンを降りた。

強烈なライトで照らされたコースのみが明るく浮かび上がる夜のマリーナベイ市街地コース
© Getty Images / Red Bull Content Pool

予選開始時刻の午後20時。日没を迎えても気温は29度と日中と変わらず、蒸し暑いコンディションの中でセッションがスタートした。18分間のQ1では、1セット目のタイヤでガスリーが40秒025、ハートレーも1分40秒365と自己ベストを更新。Q1終盤に、2セット目のアタックに出た2人は、ガスリーが39秒614、ハートレーが39秒809と、ともに39秒台に入れ込んだ。

僅差の争いの中、ガスリーはギリギリ15番手でQ2進出を果たしたものの、ハートレーは17番手でQ1敗退。トップ10を争うQ2では、ガスリーは1回目のアタックで39秒876、2回目のアタックで39秒691をマーク。結局Q1でのベストラップを上回ることはできず、10番手タイムを記録したエステバン・オコンに1.157秒及ばず、15番手で予選を終えた。

マシンを降りたハートレーは、肝心なラップでミスを犯したと告白。僅差でQ1突破を逃した事を悔やんだものの「戦略次第ではポイント獲得も不可能ではない」との認識を示し、日曜の決勝レースで埋め合わせつもりだと気持ちを新たにする。

一方のガスリーは土曜のセッションを振り返り、マシンは初日ほど遅くはないものの、依然としてスタビリティとグリップ不足に苦しんでいると告白。90度コーナーで構成されるマリーナベイ市街地コースではトラクション性能の高さが求められるが、グリップ不足ではそれも難しい。Q3進出を望めるような状態ではなかったと肩を落とした。

ガスリーは8列目15番手、ハートレーは9列目17番手と厳しい位置からの決勝スタートとなるが、車体パフォーマンス責任者のギヨーム・デゾトゥーは、ロングランペースの良さが決勝での武器の一つになるとして、幅広い戦略オプションを用意して巻き返しを狙っていくとコメント。2台のSTR13は諦めることなく、ポイント獲得となる10位以内を目指し勝負に挑む。

トロロッソ・ホンダ:F1シンガポールGP予選を終えて

ピエール・ガスリー予選: 15位, FP3: 14位

昨日は期待外れの競争力だったし、僕らにとってのシンガポールGPは終始厳しい状況が続いてる。今日は幾らか良くはなったんだけど、ライバルチームとQ3進出をかけて争えるような状態じゃなかったよ。

マシンバランスとグリップ不足の解決方法を見つけるために色々と試してみたんだれど、クルマの性能を全て引き出すまでには至らず、上手くまとめきれなかったんだ。

明日の決勝レースの目標は少なからずポジションを上げることだね。ここシンガポールでそれは難しい相談だって事はちゃんと分かってるけど、僕らはハイパーソフトでのパフォーマンスがいつも良いし、長く保たせる事もできるから不可能な話じゃないさ。

ブレンドン・ハートレー予選: 17位, FP3: 17位

今朝のFP3はなかなか上手くいかなかったけど、マシンに何箇所か変更を加えて予選までに幾らか改善させることができたんだ。予選もあと少しでQ2進出って感じだったけど、最初のアタックはトラフィックにひっかかり、2回目はクリアラップだったものの第二セクターで少しミスがあってタイムをロスしてしまった。ピエールとの0.15秒という差が明暗を分ける形になってしまったね。

マリーナベイ市街地コースはワンアタックしかチャンスがなく、ドライバーにとっては難しいコースなんだ。でも、タイヤに関しては昨日から感触が良いから、戦略をうまくやれれば明日はポイント獲得に挑戦できるんじゃないかなって思ってる。今週末はもっと良いペースを期待してたんだけどね。取りあえずは明日のレースに集中するよ。

田辺 豊治ホンダF1現場責任者

昨日のセッションから得たデータやドライバーからのフィードバックをもとに、予選に向けてシャシーとパワーユニットのセッティングの最適化を図りました。昨日と比較すればマシンはある程度改善したものの、ブレンドンがQ1敗退、ピエールの方も15番手と十分な向上は果たせませんでした。

ただ、ロングランペースは悪くはありませんので、レースに向けてタイヤマネージメントやピット戦略などを上手く練り上げ、レース最終盤にポジションを挽回できるような形にもっていければと思っています。

ギヨーム・デゾトゥー車体パフォーマンス責任者

金曜のセッションではショートランがあまり納得のいく結果じゃなかったから、土曜に向けてタイヤとマシンに関する分析を行ってセットアップを調整した結果、ピエールの方はハマったみたいで上手く機能してくれたんだ。彼が1ラップを上手にまとめてくれたおかげで予選では良い結果が出せたよ。でも最終セクターでは、酷いオーバーステアに苦しんでいたんだ。この手のレイアウトではあまり好ましくないんだけどね。

ブレンドンはマシンのハンドリングに苦労していて、FP3ではピエールよりも手こずってたんだ。でも、セッションの間に幾らか改善してたから予選ではもう少し良いところまで行けるんじゃないかと期待してたんだけど、残念ながらそうはならなかった。

Q1では、トラフィックを上手く避けつつ路面コンディションの変化に対応することに重点を置いてセッションを進めた。ピエールの方は2回目のアタックで良いタイムを刻んだけど、ブレンドンの方はミスをしてしまい、残念ながらQ2進出を逃す事になってしまった。

ピエールはQ2に進出したけど、マシンのバランスとリアのスタビリティ不足に苦戦して、Q3を争うような状況じゃなかったんだ。明日に向けては、これまでのセッションを振り返ってデータを分析し準備を整えるつもりだ。

金曜のロングランではかなり良いペースを刻んでいたし、今回のピットストップ戦略は1回あるいは2回のいずれも有りうると思う。作戦の幅はかなり広くなりそうだ。このサーキットでのレースは何が起こるか分からない。中団グループの中で良いレースが出来るようベストを尽くすよ。


ポールポジションはメルセデスAMGのルイス・ハミルトン。週末の支配していたフェラーリを寄せ付けない衝撃的な走りで逆転ポールを得た。2番手はレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペン。3番手はフェラーリのセバスチャン・ベッテルが続く結果となった。

2018年F1第15戦シンガポールグランプリ決勝レースは、日本時間9月16日(日)21時10分にスタート。コース改修のために2m短くなった1周5063mのマリーナベイ・ストリート・サーキットを61周する事で勝敗を決する。

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