レクサス初の市販EV クロスオーバー「UX300e」世界初公開…日本発売は2021年前半
トヨタの高級車ブランド、レクサスは22日(金)、本日開幕した中国・広州モーターショーで、同ブランド初の電気自動車(EV)市販モデル「LEXUS UX300e」を世界初公開した。UX300eは2020年以降、中国や欧州などを皮切りに順次発売され、日本での発売は2021年前半が予定されている。
レクサスは今年行われた東京モーターショーにおいて、電動化技術を用いて車両の基本性能を大幅に進化させる事で、クルマの楽しさや喜びを提供し続けることを目指すEVビジョン「レクサス Electrified」を発表。ハイブリッドで培われたモーター制御技術を軸として、パワートレーン・ステアリング・サスペンション・ブレーキなどを統合的に制御し、安心安全で楽しさが感じられるクルマを提供していく事を宣言した。
初めて市販されるUX300eはこのビジョンに基づき、EVの潜在能力を活かしてクルマの根源的な価値を磨き上げるべく開発を推進。具体的には、コンパクトクロスオーバーUXが持ち味とする個性的なデザインや、高い利便性、取り回しやすさはそのままに、上質ですっきりと奥深い走りと優れた静粛性を追求した。
ドライバーの運転感覚に寄り添った自然な加減速フィールと、最高出力150kW(204馬力)、最大トルク300Nm(30.6Kgf・m)を誇る高出力モーターによる優れた加速性能を両立。パドルシフトにより減速度を4段階から選択することで、ガソリン車のエンジンブレーキと同じように減速操作ができるなど、EVの特性を最大限活かしながら自然な操作性を実現した。
また、54.3kWhの大容量リチウムイオンバッテリーの床下配置により、低重心化と航続距離400kmを実現。低温/高温下でも正常に動作するようバッテリーに温度調整機能を備えるほか、過充電防止システムや、多重監視のセーフネットにより、高い信頼性を実現させた。
更に、EVならではの優れた静粛性をさらに高めるべく、床下バッテリーに遮音壁としての機能を持たせたほか、エンジンやトランスミッションの音がないゆえに聞こえる風切り音や小石・砂などの巻き上げ音にも配慮。室内空間の心地良い静けさを実現すると共に、最新のコネクティッド技術の採用によって、専用アプリによるスマートフォンとの連携で、充電完了までの時間を把握したり、出発時刻に合わせて充電が完了するようタイマーを設定する事もできる。
安全装備としては、世界トップレベルの先進安全技術をより早く開発し、より多くのクルマに普及させていくことが重要との考えのもと、予防安全パッケージ「レクサス Safety System +」を採用。交通事故や事故死傷者の更なる低減と、ドライバーの負担軽減を目指したほか、運転支援時にドライバーにとって自然で、安心感のある車両挙動を追求した。