
F1復帰目指すホーナー、“全チームに電話攻勢”とカウエル証言 ― 各チームが示した温度差
アストンマーチンF1のアンディ・カウエル代表兼CEOによると、レッドブル・レーシングの元代表兼CEOクリスチャン・ホーナーは、F1復帰に向けて「ほぼ全てのチームオーナーに電話をかけている」という。
20年間にわたりミルトンキーンズを拠点とするチームを率い、6度のコンストラクターズ選手権を獲得した名将ホーナーは、今年7月に解任された後、最大1億ドル(約147億円)とも報じられる和解金でレッドブルと合意し、9月に正式にチームを去った。
和解成立を受け、ホーナーは来季以降のF1復帰に向けた動きを開始した。ハースの小松礼雄代表は、ホーナーから加入の可能性について打診を受けたことを認めたものの、交渉は進展しなかったと明かした。
一転、アストン加入の噂を完全否定
シンガポールGPに先立ちカウエルは当初、ホーナーのアストン加入の可能性を否定しなかったが、イベント初日の朝にローレンス・ストロール会長へ確認を取った結果、「クリスチャンが運営面や投資面で関与する予定はまったくないとはっきり言える」と述べ、一転して完全否定した。
さらに「どうやらクリスチャンはいま、ほとんどすべてのチームオーナーに電話をかけているようだ」と語った。
Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited
ピットウォールからガレージを見守るアストンマーチンのアンディ・カウエルCEO、2025年10月3日(金) F1シンガポールGPフリー走行(マリーナベイ市街地コース)
アルピーヌは可能性を排除せず
一方で、ホーナーの長年の友人であり、現在アルピーヌの経営に関与しているフラビオ・ブリアトーレとの関係から、アルピーヌも有力な選択肢に挙げられている。
マネージングディレクターのスティーブ・ニールセンは「彼ら(ブリアトーレとホーナー)が何を話しているのかは分からない。私が知る限り、クリスチャンをアルピーヌに迎える計画はない。だが、それは起きないという意味ではない。結局のところ、ここはF1なのだから」と語り、余地を残した。
ウィリアムズは現体制を堅持か
ウィリアムズのチーム代表ジェームズ・ヴァウルズは、現段階でホーナーからのアプローチはないと断言。そのうえで、「対話は常に歓迎すべきだが、我々の現体制はうまく機能しており、変更の必要はない」と語った。
なお、ホーナーのレッドブル離脱以前にイタリア国内メディアでは、「フレデリック・バスールの後任としてフェラーリ代表に就任する可能性がある」と報じられていたが、その後バスールは契約延長で合意した。
20年にわたりF1のトップチームで指揮を執り、実績と人脈を積み重ねたホーナー。単なるチーム代表職ではなく、出資や経営参画を伴う形での復帰を探っていると見られており、今後の動向は大きな注目を集めそうだ。