
ブリアトーレがオトロを非難、「トトはフェアだった」アルピーヌF1出資交渉決裂で
アルピーヌF1チームの実質的なトップ、エグゼクティブ・アドバイザーを務めるフラビオ・ブリアトーレが、メルセデスF1チームの代表兼CEOを務めるトト・ウォルフによるチーム株式取得交渉が破談に終わった舞台裏を明かした。
ブリアトーレ、オトロの「法外な提示額」を非難
メルセデスとウォルフが取得を目指していたのは、米国のヘッジファンドであるオトロ・キャピタルが保有するアルピーヌF1チームの株式24%だ。
ウォルフは数カ月にわたり、オトロと交渉を進めてきた。実現すれば、メルセデスはライバルチームの一角に出資することになるはずだった。だが、その協議は最近になって突然打ち切られた。2026年F1第6戦モナコGPの初日、ブリアトーレは「どうやら3日前にすべての交渉と合意が決裂したようだ」と明かした。
ブリアトーレによれば、オトロの価格設定は法外な金額だったという。ブリアトーレは交渉決裂の責任の所在について次のように語り、オトロを非難した。
「非常に単純だ。価格が高すぎた。途中で連中は価格を釣り上げてきた。トト(ウォルフ)は本当にフェアだったと思う。オトロの人々がフェアだったとは思わない。トトは交渉の全過程を通して非常に公正だった」
オトロがこの24%の株式を取得したのは、2023年12月のことだ。その額は2億ドルだったとされる。それ以降、アルピーヌに限らずF1チームの評価額が高騰を続けたことで、オトロはこの株式を6億ドルから8億ドルとされる価格で売りに出したとみられている。
ブリアトーレは「一社の少数株式を買うために6億ドルを費やすというのは、非常に難しいと思う。正直、オトロの政治的な駆け引きは理解できない。現時点では、何の進展もないからだ」と付け加えた。
報道によれば、メルセデスはチーム全体の評価額を22億〜24億ドル程度とみていた一方、オトロ側は30億ドル規模を想定していたとされる。この隔たりが、交渉決裂の核心にあった。
一方でブリアトーレは、この問題はアルピーヌF1の日常業務には直接関係ないと強調した。
「オトロに関するルノー・グループからのプレッシャーは一切ない。これは本当にルノー・グループの問題であり、アルピーヌ・チームの問題ではない」とブリアトーレは語った。
次なる出資候補はホーナーか。ブリアトーレ「大歓迎」
メルセデスとの交渉が打ち切られた今、注目されるのが元レッドブルF1チーム代表のクリスチャン・ホーナーが参画する投資家グループだ。
ブリアトーレは、ホーナーを擁するグループが現在も取得を希望しているのかどうかは分からないとしつつも、ホーナーと共に仕事をすることは「大歓迎」だとしたうえで、最終的に誰が取得するかについては、ルノー・グループが決定権を握っていると強調した。
「私は誰とでも喜んで仕事をする。私としては歓迎だ。特にクリスチャンとはね」
「クリスチャンとは最高の関係を築いている。彼とは20年来の付き合いだ。当時私はエンジンを供給するルノー側の人間として、ともに仕事をしていた。我々は5年間一緒に仕事をした。まったく問題ない」
報道によれば、オトロは2026年9月まで24%の保有株を自由に譲渡できず、それまではルノーが買い手の承認権を持つとされる。
メルセデスとの交渉が決裂し、ホーナーを含む様々な名前が取り沙汰されるなか、最大の焦点は、誰がアルピーヌに出資するかというよりは、むしろオトロの提示価格に応じる者が現れるかどうかにあるといえそうだ。