レッドブル・ホンダ、実は”大掛かり”だったペレス車の修復作業…フェルスタッペン側のメカニックも協力
セルジオ・ペレス駆る11号車RB16Bの修復についてレッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー代表は、マックス・フェルスタッペン担当のメカニックも動員した「大掛かりな作業」を要するものだったと説明した。
7番グリッドのペレスは日曜のF1ベルギーGPでレコノサンスラップを走行中、レ・コーム(ターン6)でコントロールを失いバリアに激突。右フロントサスペンションを中心にダメージを負った。
レース開始時刻が迫っていたため、チームはレース出走を断念したものの、長引く赤旗中断によって修復作業に取り組む事が可能となり、ピットレーンスタート扱いながらもチームはペレスをレースに復帰させる事に成功した。
比較的低速での衝突であったため被害は軽微かと思いきや、ホーナー代表は多くの工数を必要とする作業だったと明かした。
「最初のアウトラップでチェコ(ペレス)がバリアに衝突するという不運に見舞われたが、プレッシャーに晒される中、メカニック達が限られた時間でクルマの修復をやり遂げてくれた。セーフティカーがピットに入っていたならば、彼はその恩恵でレースをする事ができた」
「左右両方のサスペンションとステアリングラックが損傷していたため大掛かりな修復が必要だったが、両ガレージのメカニック達が協力し合って作業に取り組んでくれた。素晴らしいチームワークだった」
こうしてペレスは出走権利を手にしたものの、コンディションは更に悪化。レースはセーフティーカー先導下で2周を終えたものの再び赤旗中断となり、そのまま再開されずに終了を迎えた。
ホーナー代表は「レースができなかった事はチーム、ドライバー、そして特にファンにとって残念な事だったが、幾ら待っても安全に走行できる見通しは立たなかった」と1日を振り返った。
「レースを開催するために誰もが全力を尽くしたが、特にレース開催が不可能と確定するまであらゆる手立てを尽くしたFIAとリバティの功績は大きい」
「結果としては、非常に難しいコンディションながらもマックスが昨日の予選で素晴らしい仕事をしてくれたおかげで優勝することができ、ハーフポイントながらも最大ポイントを獲得して両チャンピオンシップでの差を縮める事ができた」
「雨に濡れ、少し寒いほどであったにも関わらず、ファンは今日もグランドスタンドを埋め尽くしてくれた。その素晴らしいサポートに心から感謝したい」
「ファンが求めるようなトラック上でのアクションを提供できず、ただただ申し訳なく思うが、誰もが来週末のオランダGPで穴埋めをして素晴らしいレースをお見せできればと思っている」
8月29日(日)にスパ・フランコルシャンで行われた2021年F1第12戦ベルギーグランプリ決勝レースは、雨の影響で3時間超の赤旗中断を強いられ、1度もグリーンフラッグが振られる事なく終了を迎えた。
この結果、ポールシッターのマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がスパ初優勝を飾り、2位にジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)、3位にルイス・ハミルトン(メルセデス)が続く結果となった。
ザントフォールト・サーキットを舞台とする次戦オランダGPは9月3日のフリー走行1で幕を開ける。