
”番号呼び”だったハンガロリンクの全14コーナーに正式命名、ターン2は「ハミルトン」――40周年でF1史と風景を刻む
F1ハンガリーGPは2026年、初開催から40周年を迎えた。これを記念し、これまで番号で呼ばれてきたハンガロリンクの全14コーナーに、40年にわたるF1史とハンガリーの風景を映し出す公式名称が与えられた。
各名称は、昨年のハンガリーGPで行われたファン投票の候補を基に、1986年の第1回大会からサーキットで働いてきたモータースポーツ関係者や専門メディアの代表者を含む選考委員会が決定した。
F1レジェンドの名が刻まれた計6コーナー
Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.
ハンガロリンクのターン4側からのターン3方向の眺め、2026年7月23日(木) F1ハンガリーGPメディアデー(ハンガロリンク)
スタート直後のターン1に続く低速のターン2には、同地で歴代最多となる8勝と9回のポールポジションを記録しているルイス・ハミルトン(フェラーリ)に由来する「ハミルトン(Hamilton)」の名が刻まれた。
ターン4は「マンセル(Mansell)」と命名された。ナイジェル・マンセルは1987年、首位走行中に右リアのホイールナットが緩み、リタイヤを強いられた。一方、1989年には12番グリッドから追い上げて優勝し、1992年には同地でタイトル獲得を決めた。
ターン11は、以前からファンの間で親しまれていた「アレジ(Alesi)」が正式名称となった。ジャン・アレジは1995年のプラクティスで同コーナーにおいてクラッシュしており、その出来事が由来となった。
ハミルトン、マンセル、アレジの3人は記念行事で手形も残した。この手形はコンクリートで成形され、サーキットのランオフエリアに恒久的に設置される。
ターン1には「ピケ(Piquet)」の名が付けられた。ネルソン・ピケは第1回大会から2年連続でハンガリーGPを制した。1986年の初開催では、ターン1のアウト側からアイルトン・セナを抜く大胆なオーバーテイクを成功させた。
ターン12には「シューマッハ(Schumacher)」の名が与えられた。ミハエル・シューマッハはハンガリーGPで4勝を挙げ、2001年にはハンガロリンクで自身4度目のタイトル獲得を決めた。
続くターン13は「セナ(Senna)」と命名された。アイルトン・セナはハンガリーGPの初代ポールシッターであり、その後3度のF1王者に輝いた。
ハンガリーの風景と歴史を映す8コーナー
功績を残したドライバーに加え、ハンガリーに関係する土地や街、施設の名前もコーナー名に組み込まれた。
ターン3は「スプリング(Spring)」と名付けられた。ハンガロリンクが「三つの泉の谷」に位置することに由来し、サーキット周辺の地理的な特徴が名称に反映された。
ターン5の「モジョロード(Mogyorod)」は、サーキットが属する自治体の名称だ。ターン5は、コース内でモジョロード市街地に最も近い位置にある。
ターン6とターン7には、1998年に開設されたハンガリー初のドライバー訓練施設にちなみ、「ドライビング・センター(Driving Center)」の名が選ばれた。
ターン8とターン9には、首都ブダペストとの結び付きを表す「ブダ(Buda)」と「ペスト(Pest)」の名がそれぞれ与えられた。
ターン10は、ブダペストを流れるドナウ川にちなみ、「ドナウ(Danube)」と命名された。
最終ターンのターン14は「シス(Szisz)」となった。ハンガリー生まれの技術者でルノーのテスト部門を率いたフェレンツ・シスは、1906年にフランスで行われた史上初のグランプリを制した人物だ。
全14コーナーの名称一覧
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ハンガロリンク(F1ハンガリーGP)のコースレイアウト図(2026年版)
| コーナー | 名称 | 由来 |
|---|---|---|
| ターン1 | Piquet(ピケ) | 最初の2度のハンガリーGPを制覇 |
| ターン2 | Hamilton(ハミルトン) | 同サーキット歴代最多の8勝・9ポール |
| ターン3 | Spring(スプリング) | サーキットが位置する「三つの泉の谷」にちなむ |
| ターン4 | Mansell(マンセル) | 1992年にこの地で戴冠 |
| ターン5 | Mogyoród(モジョロード) | サーキットが属する自治体名 |
| ターン6・7 | Driving Centre(ドライビングセンター) | ハンガリー初のドライバー訓練施設にちなむ |
| ターン8・9 | Buda/Pest(ブダ/ペスト) | 首都ブダペスト |
| ターン10 | Danube(ドナウ) | ブダペストを流れるドナウ川 |
| ターン11 | Alesi(アレジ) | 1995年プラクティスでクラッシュ |
| ターン12 | Schumacher(シューマッハ) | ここで4勝、2001年に4度目の戴冠 |
| ターン13 | Senna(セナ) | ハンガリー初代ポールシッター |
| ターン14 | Szisz(シース) | ハンガリー生まれで史上初のグランプリ制覇者 |