不振&人材流出のレッドブルF1が技術再編、ベテラン昇格と新戦力で巻き返しへ

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2026年シーズンの開幕3戦で深刻な競争力不足が露呈しているレッドブル・レーシングは4月17日、技術部門の組織変更を発表した。近年相次ぐ主要メンバーの離脱という逆風のなか、長年チームを支えてきたベテランエンジニアの昇格と、ライバルチームからの新たな才能の獲得を通じて、開発体制の早急な立て直しを図る狙いがあるものとみられる。

不振打開を託されたウォーターハウス

レッドブルは、F1史上最大規模の規則変更が行われた2026年シーズンにおいて、かつてないほどの苦戦を強いられている。

開幕3戦を終えた時点で、4度のF1王者マックス・フェルスタッペンの最高成績は開幕戦オーストラリアGPでの6位(12ポイント)、新たなチームメイトであるアイザック・ハジャーも4ポイントの獲得にとどまっている。コンストラクターズ選手権でも6位に沈んでいる状況だ。

両ドライバーともに、今季型マシン「RB22」の貧弱なハンドリングとバランス特性に対して強い不満を口にしており、状況の改善が急務となっていた。

ベン・ウォーターハウス(レッドブル・レーシング パフォーマンスエンジニアリング責任者)、2019年3月28日(木) F1バーレーンGP(バーレーン・インターナショナル・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

ベン・ウォーターハウス(レッドブル・レーシング パフォーマンスエンジニアリング責任者)、2019年3月28日(木) F1バーレーンGP(バーレーン・インターナショナル・サーキット)

こうした事態を受け、即時発効の変更として、ベン・ウォーターハウスが新設のチーフ・パフォーマンス・アンド・デザイン・エンジニアに就任した。今後は、デザインおよびビークルパフォーマンスの両部門全体を統括する責任を負い、テクニカルディレクターのピエール・ワシェに直接報告を行う立場となる。

ウォーターハウスはラフバラー大学で自動車工学を学んだ後、2003年12月に構造解析エンジニアとしてレッドブルの前身ジャガーに加わった。その後、2008年にBMWザウバーに移籍したが、2014年にレッドブル・グループにカムバックした。

スクーデリア・トロロッソで副テクニカルディレクターを務めた後、2017年にパフォーマンス・エンジニアリング副責任者としてレッドブル・レーシングに復帰。翌年に責任者へ抜擢され、マシンパフォーマンスの最適化を指揮してきた。

チームは今回の体制変更について、デザインおよびビークルパフォーマンスの両部門間の統合を強化し、マシン開発を加速させるものだと説明している。

VCARBから新戦力ランディが合流

さらに7月1日付で、アンドレア・ランディがヘッド・オブ・パフォーマンスとしてチームに加わり、ウォーターハウスの指揮下に入る予定だ。

ランディは、フェラーリでビークルパフォーマンス副責任者を務めたほか、レーシング・ブルズで副テクニカルディレクターを担うなど、F1における豊富な経験と専門知識を兼ね備えた人物だ。レッドブルは彼の加入について、チームのパフォーマンスをさらに強化するとしている。

今回の技術部門再編の背景としては、チームを襲う深刻な人材流出への危機感を指摘することもできる。先週には、フェルスタッペンの長年のレースエンジニアであり、レーシング部門責任者を務めるジャンピエロ・ランビアーゼが、2028年からマクラーレンに加入することが発表されたばかりだ。

ランビアーゼの離脱は、元チーフデザイナーのロブ・マーシャルや元ストラテジー責任者のウィル・コートニーに続くマクラーレンへの移籍劇であり、近年では他にも伝説的なデザイナーであるエイドリアン・ニューウェイや元スポーティングディレクターのジョナサン・ウィートリーらがライバルチームへと去っている。