アストン・ホンダを襲う”全方位トラブル”、タイム前進も序盤苦戦不可避か「他と同レベルにない」と現場責任者

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第2回バーレーンテストに突入してなお、アストンマーティン・ホンダは苦境を脱せずにいる。エイドリアン・ニューウェイが設計を手がけ、ホンダ製F1パワーユニット(PU)を搭載した「AMR26」は、2月18日(水)に行われた4日目のセッションでも信頼性に問題を抱え、全チーム中最少の周回数に終わった。

アストンマーティン・ホンダAMR26でバーレーン・インターナショナル・サーキットを走行するランス・ストロール、2026年2月18日F1プレシーズンテスト4日目Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

アストンマーティン・ホンダAMR26でバーレーン・インターナショナル・サーキットを走行するランス・ストロール、2026年2月18日F1プレシーズンテスト4日目

「全方位トラブル」を認める現場責任者

現場チームを統括するマイク・クラックは、現状を「パーティーに遅れてやってきた状態」と表現し、開発遅延およびバルセロナ・シェイクダウンでの出遅れが、現在の苦戦の大きな要因との認識を示した。

クラックによれば、AMR26を襲う技術的トラブルは特定の領域に限定されたものではなく、全方位に及んでいる。複数の新たな要素を同時に投入したことで、信頼性確保の難度が高まっている側面があるという。

「新しい電子系統、新しいパワートレイン、新しいギアボックス、そして新しいサスペンションと、あらゆる領域で走行を妨げる小さな問題が山積している。どこか一つに絞るのは難しい」とクラックは説明する。

アストンは今季、ホンダと提携して初のワークス体制を敷き、久方ぶりに自社製ギアボックスを開発した。一方で、ニューウェイ加入後初のF1マシン「AMR26」の空力パッケージは、他チームと比較して独自性が強く、設計思想そのものに課題があるのではとの見方も一部にある。

アロンソとストロールに相次ぐトラブル

午前を担当したフェルナンド・アロンソは、ホンダPU関連のトラブルの影響で早々にセッションを切り上げざるを得ず、周回数はわずか28周にとどまった。アロンソは一連の課題について「短期的、中期的には確実に解決できる」とし、現状を「楽観視」していると主張するが、3月8日の開幕戦までに残された時間は限られている。

ガレージ内で「AMR26」のコックピットに座るランス・ストロール(アストンマーティン・ホンダ)、2026年2月18日F1プレシーズンテスト4日目(バーレーン・インターナショナル・サーキット)Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

ガレージ内で「AMR26」のコックピットに座るランス・ストロール(アストンマーティン・ホンダ)、2026年2月18日F1プレシーズンテスト4日目(バーレーン・インターナショナル・サーキット)

午後にステアリングを握ったランス・ストロールもトラブルに見舞われた。コースインから7周後、ターン11への減速時にシフトダウンした直後、リアのコントロールを失い、ランオフエリアを滑走してグラベルにストップ。赤旗の原因となった。

原因は明らかでないが、ドライバーのミスではなく、ギアボックスやアクティブエアロを含む車体側の不具合が疑われる。いずれにせよ結果として、ストロールの周回数は26周、チーム合計でも54周にとどまった。これは、この日の最多周回を記録したメルセデスの3分の1にとどまる数値だ。

シーズン序盤は試練の可能性

パドックを歩くフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)、2026年2月18日F1プレシーズンテスト4日目(バーレーン・インターナショナル・サーキット)Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

パドックを歩くフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)、2026年2月18日F1プレシーズンテスト4日目(バーレーン・インターナショナル・サーキット)

アロンソは「開幕戦までにできる限り修正し、その後もチャンピオンシップ争いで手遅れになる前に、序盤の数戦を通してできるだけ多くの問題を解決していきたい」と語り、シーズン序盤の苦戦を覚悟した様子もうかがわせている。

一方で、非常に厳しい状況ながらも前向きな材料もあった。ストロールのベストタイムがトップから2.515秒差にとどまった点だ。第1回テストでは4~4.5秒差があっただけに、一定のパフォーマンス向上は見られる。それでもなお、少なくともシーズン序盤は下位争いを免れることは難しいように見える。

ライバルチームが実戦を見据えたプログラムを加速させる中、クラックは「他チームと同じレベルに達していない」と認め、テスト5日目以降も「周回数を最優先事項」としたプログラムに取り組む予定だと明かした。

19日(木)のテスト5日目は、アロンソが終日走行を担当する予定だ。本来であればバルセロナで消化しておくべき工程を残すなか、まずはトラブルのないクリーンな一日を過ごせるかが焦点となる。