ドゥーハン交代はあるか? ブリアトーレが語るコラピントとアルピーヌの未来
2025年シーズンにフランコ・コラピントがジャック・ドゥーハンに取って代わりアルピーヌF1のレギュラードライバーを務める可能性は低いが、2026年シーズンに関しては状況が異なるかもしれない。
エステバン・オコンの早期契約解除に伴い、2024年の最終戦アブダビGPで前倒しデビューを果たしたドゥーハンは、予選では僚友ピエール・ガスリーから1.5秒遅れの最下位に終わり、決勝でも4台がリタイアする中15位完走に留まった。
アブダビGPでの早期デビューには、ドゥーハンが2025年のレギュラードライバーにふさわしいかどうかをアルピーヌが実際のレース週末を通じて見極める意図があったと噂されている。その結果次第ではコラピントが代わりに起用される可能性も取り沙汰された。
しかしながら、アルピーヌのエグゼクティブ・アドバイザーを務めるフラビオ・ブリアトーレは、コラピントの才能を評価し、将来的な起用を否定しないものの、現時点ではアカデミードライバーに焦点を当てる方針を示した。
ブリアトーレは独Auto Motor und Sportとのインタビューの中で、「速いドライバーには誰もが関心を持つものだ。コラピントはこれまでの走りで多くの人を驚かせた存在だ」としてコラピントを称賛した。
一方で、ピエール・ガスリー、ジャック・ドゥーハン、ポール・アーロンの3名と既に契約を結んでいることを理由に、2025年シーズンのコラピント起用の可能性を除外した。ただし、「2026年にコラピントを獲得できる機会があれば、検討すべきだろう」とも述べ、将来的な可能性を示唆した。
さらにブリアトーレは、「このスポーツでは、1回の良いレースだけで一躍スター扱いされ、市場価格が2000万〜3000万ドルに急騰することがある」「以前よりもドライバーの選択肢は広がっており、現在ではF2やF3に6~7名の有望なドライバーがいる」と指摘し、若手ドライバーの評価に際しては慎重であるべきとの立場を明らかにした。
ジャック・ドゥーハンのレースチーム昇格決定を経てアルピーヌは、アカデミードライバーの育成戦略を見直した。ブリアトーレによると、過去のように手当たり次第に人材を育成するのではなく、選りすぐりの才能を集中的に支援する方向に舵を切ったという。
ブリアトーレは具体的な名前として、ポール・アーロン、ガブリエル・ミニ、そしてビクター・マルタンスの3名を挙げ、これらの若手ドライバーに注力していく方針を強調した。