ウィリアムズ草創期を象徴する「サウディア」がアストンマーチンからF1復帰
F1サウジアラビアGPの開幕を週末に控え、草創期のウィリアムズを支えたサウジアラビアの国営航空会社「サウディア(SAUDIA)」がアストンマーチンの公式グローバル・エアライン・パートナーとしてF1に復帰する事が発表された。
財政難により鳴かず飛ばずの苦しい時代を過ごしていたウィリアムズの歩みが好転したのは、1977年末にサウディアと契約を結んだ時だった。
サウディアのロゴはまず、パトリック・ネーヴェ駆るフォードDFV搭載のマーチ761のリアウィングに掲げられた。
そしてチーム名にサウディアを冠した1979年にはクレイ・レガツォーニがシルバーストンでチーム史上初優勝を飾り、翌年にはアラン・ジョーンズが初タイトルを獲得。両者の関係は1984年まで続いた。
今でこそ、至る所で目にする中東資本を初めてF1に持ち込んだのはフランク・ウィリアムズ卿だった。
ウィリアムズはサウディアのみならず、アルビラッド、TAG(後のマクラーレンの株主、マンスール・オジェが所有)など複数のサウジアラビア企業から資金を集め、フェラーリ、マクラーレンに次ぐ名門への道を駆け上がっていった。
サウディアとの契約についてアストンマーチンの商業及びマーケティング担当業務執行取締役を務めるジェファーソン・スラックは「企業にとってのF1の価値が未だかつてない世界的規模に及んでいる事を強調するだけでなく、ユニークかつ協力的なパートナーシップを求めるブランドにとってのアストンマーチンの魅力を浮き彫りにするものだ」と語った。
サウディアとのスポンサー契約はアストンマーチンとサウジアラビアの更なる関係強化を意味する。英国シルバーストン本拠のチームは昨年、同国の国営石油会社「アラムコ」とのタイトルスポンサー契約を締結した。