
アストン撤退で2026年F1セーフティカーは原点回帰、メルセデス単独供給で30周年へ。マイレンダー節目の500戦
メルセデスAMGが、2026年シーズン以降のFIA F1世界選手権において、公式セーフティーカーおよびメディカルカーを単独で供給することが決まった。対象は全24戦のグランプリに加え、バーレーンで実施される公式プレシーズンテストにも及ぶ。
2021年以降、F1ではメルセデスとアストンマーティンが両公式車両を提供する2社体制が採られてきた。だが、アストンは昨季末をもって契約を終了し、「ヴァンテージS」と「DBX707」はその役目を終えた。
これにより、新たな技術規則が導入される2026年以降、F1のすべての公式イベントで、スリー・ポインテッド・スターを掲げたクルマが再び安全運用の最前線に立つことになる。
Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.
F1公式セーフティーカーを担当するメルセデスAMG「 GT ブラックシリーズ」と、メディカルカーを担当するメルセデスAMG「GT 63 S 4MATIC+」
1996年のマニクールGPで「C 36 AMG」が初めて導入されて以来、メルセデスAMGとF1の関係は、2026年に節目となる30周年を迎える。この30年間で投入されたセーフティカーは13モデル、メディカルカーは8モデルに達し、サーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催された昨年のアメリカGPでは、通算500回目の出動という記録も刻まれた。
メルセデスAMGでモータースポーツ部門を統括するクリストフ・サゲミュラーは、「安全性は我々のブランドと製品にとって中心的な価値だ。F1はスポーツであると同時に、極限条件下でクルマの性能や信頼性、安全性が明確に示される場でもある」と、その意義を強調した。
現在は「メルセデスAMG GT ブラックシリーズ」がセーフティカーを、「メルセデスAMG GT 63 S 4MATIC+」がメディカルカーを務めており、これらのクルマはF1に加え、F2やF3といったサポートレースの安全運営にも用いられている。
また、2000年からF1セーフティカーのステアリングを握るベルント・マイレンダーは、2026年の開幕戦オーストラリアGPで、キャリア通算500グランプリ目という大きな節目を迎える。55歳を迎える今年も、AMGのアンバサダーとして、そしてパドックで最も信頼を集めるドライバーの一人として、F1の最前線に立つ。
Courtesy Of Mercedes-Benz
F1公式セーフティーカー「メルセデスAMG GT ブラックシリーズ」とドライバー兼AMGブランドアンバサダーのベルント・マイレンダー
2026年のF1は、改定された技術規則とともに新たな時代の幕を開ける。一方でその舞台裏では、30年にわたり積み重ねられてきた安全への変わらぬ取り組みが、引き続きレース運営の根幹を成すことになる。