クリスチャン・ホーナー告発女性、レッドブルの無罪放免決定に不服申し立てへ

ジェッダ市街地コースのパドックで話すレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表と妻ジェリ・ハリウェル、2024年3月9日(金) F1サウジアラビアGPCourtesy Of Red Bull Content Pool

不適切な行為があったとしてレッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表を告発した女性従業員が、これを無罪放免とした決定を再考するようレッドブルに対し、正式に不服を申し立てたようだ。

数週間に渡る外部弁護士による調査を経てレッドブルGmbHは2月28日(水)、バーレーンでのF1シーズン開幕前夜に、従業員の申し立てを正当なものであるとは認めず、これを退けたと発表した。

イギリス国内の複数のメディアによると、第2戦サウジアラビアGPを前に「不誠実」との理由で停職処分を受けたと見られるこの女性従業員は、レッドブルGmbHの決定に対して異議を申し立てるための手続きを進めていた。

ホーナーはサウジアラビアでのイベント初日、一部の利害関係者が騒動を利用してレッドブルあるいは自身の弱体化を目的に暗躍しているとの考えを示し、また、一連の影響が家族にまで及んでいる等として、区切りをつけて前に進むべきだと訴えたが、再びスポットライトが当たる事は避けられない。

ホーナーは一貫して自らの潔白を強く主張しているが、レッドブルGmbHは「調査に協力した当事者および第三者の個人情報」が含まれるなどとして調査報告書を機密扱いとし、これを理由に疑惑や調査に関する詳細を一切、明らかにしていない。

姉妹チームのRBを含めたレッドブル系2チームのエンジンパートナーであるホンダは、この件についての詳細な説明をレッドブルに求めている。

レッドブルが再び申し立てを退けたとしても、それで決着するかどうかは分からない。女性従業員にはレッドブルとホーナーの双方に法的措置を講じる選択肢がある。

来週はアルバート・パーク・サーキットでオーストラリアGPが開催される。ホーナーは終わらぬ騒動と不服申立てについてメディアからの質問攻めに合うことになりそうだ。

時系列で追うホーナー騒動
日付 概要 詳細
2月5日 告発を受けレッドブルが調査開始を発表 URL
2月6日 告発者は女性従業員との報道 URL
2月9日 弁護士による8時間に聴取も未決着 URL
2月15日 ホーナー、不和説や権力闘争を否定 URL
2月16日 蘭紙がセクハラ・和解提案疑惑を報道 URL
2月18日 F1が声明を発表 URL
2月25日 フォードが不満を表明 URL
2月28日 レッドブルがホーナー続投を発表 URL
2月29日 ホーナー、バーレーンで結束を強調 URL
証拠リーク騒動 URL
ウォルフとブラウン…F1とFIAに介入要求 URL
3月1日 FIA会長がホーナー騒動に言及 URL
ヨスがホーナー退任を要求 URL
ヨスがウォルフと、FIA会長がフェルスタッペンと接触 URL
3月6日 ホーナー、F1誌に記事削除を要求 URL
3月7日 ヨスの対応にフェルスタッペンが反応 URL
レッドブル、ホーナー告発女性を停職処分 URL
3月8日 ヘルムート・マルコ、停職処分の危機 URL
フェルスタッペン、マルコ騒動を受け離脱を示唆 URL
3月9日 ヘルムート・マルコ、停職処分を回避 URL
3月16日 告発女性、無罪放免決定に不服申し立て URL
5月1日 ニューウェイ、レッドブルF1離脱を発表 URL
6月28日 ホーナーとヨス、新たな確執で対立 URL
6月29日 フェルスタッペン、父とホーナーの確執再燃に懸念 URL
8月1日 重鎮ウィートリー、離脱を発表 URL
8月8日 レッドブル、無罪決定に対する異議を棄却 URL

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