記者会見に臨むエリック・ブーリエ
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ホンダ批判を繰り返してきたマクラーレン「メディアが煽っているだけ、”ドラマ”なんて存在しない」

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これまでマクラーレンのトップであるザク・ブラウンと共に、公然とホンダF1へのバッシングを続けていたレーシングディレクターのエリック・ブーリエは、ホンダとの間には取り返しのつかない緊張関係など元から存在しておらず、メディアが煽っているだけだと語り、決別などあろうはずもないと開き直った。

23日(金)に行われたF1アゼルバイジャンGPの2回目のフリー走行を終えて、公式記者会見に出席したブーリエは、マクラーレンの上級管理職が定期的にホンダ批判を繰り返し、両者の関係が修復不可能であることを印象づけてきたが、関係修復のためには何が必要かと問われ、以下のように答えた。

「それは質問ではなく、推測です。真実でも事実でもありません。両方の組織は、我々が目標としている場所に返り咲くためにとてもハードに作業を続けています。摩擦の程度について言えば、仮にそのようなものがあったとして、それはいささかメディアが煽っているだけです。必要なことを行い、目指す場所に立たなければならないのは事実ですが、いずれの組織もこれを成し遂げるために懸命に取り組んでいますし、質問にあるようなドラマは存在していないと思います」

これまでの数あるマクラーレンによるホンダ批判の中で最もセンセーショナルであったのは、ザク・ブラウンが今月頭の8日(水)にロイター通信を”通じて”語った離別寸前を匂わせるニュースだろう。

マクラーレンのCEOを務めるブラウンは、「関係を再評する必要がある」「限界が近い」「決断の時は近い」「カスタマーエンジンでもタイトルを取ることは可能」「ホンダからの資金援助に大きなメリットはない」等とコメントし、ホンダのせいで両者の関係が破綻寸前であるかの如く匂わせていた。

当のブラウンはこの発言の意図について「ファンやパートナーために何が起きているのかを伝えたかった」と語るとともに、フェアでないことや正確でないことを話題にしたことは一度もないと強調している。マクラーレンの一連の発言を受けて、これを「誠実な対応」と考えるファンはどの位いるのだろうか?

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