
マルコ差別的発言、ホーナーが「不適切」と公式見解…組織的立場も説明
モータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコの問題発言から11日、ついにレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表が沈黙を破り、チームとしての公式見解を公の場で示した。
マルコは前戦イタリアGP翌日、レッドブル傘下のテレビ局「ServusTV」に出演し、“北米”メキシコ出身のセルジオ・ペレスが集中力を欠く原因を「南米人」であることに求めるような発言をし、激しい批判を浴びた。のちに「如何なる国や人種、民族の人々について一般化できるものではないことを明確にしたい」として公式に謝罪した。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
レッドブルのガレージ内でチームコンサルタント、ヘルムート・マルコと話すセルジオ・ペレス、2023年8月26日(土) F1オランダGP 予選前(ザントフォールト・サーキット)
マルコは英国ミルトンキーンズに本拠を置くレッドブル・レーシング社の取締役でもあるが、これまでチームはこの件について公式声明を発していなかった。そのため、F1における多様性推進の先導役と言えるルイス・ハミルトン(メルセデス)は、レッドブルが説明責任を十分に果たしていないとほのめかしていた。
シンガポールGPが行われるマリーナベイ市街地コースで、英「Sky Sports」からマルコの発言について問われたホーナーは、「適切な発言ではなかった」と明確に認めた。
「ヘルムートはすぐに誤りに気づき、公の場で、そしてセルジオに直接謝罪した。80歳になっても、人は常に学び続け、教訓を得るものだ」
「チェコ(ペレスの愛称)は多くの人に愛される我々のチームの重要な一員だ。2021年に彼と契約するため、私は本当に懸命に動いた」
「我々には世界中に多くのファンがいる。この一件は真剣に、責任をもって受け止めている。チームやチェコ、そしてF1をフォローする多くのファンがいることを強く認識している。今週末は彼の250戦目だ。それに集中したい」
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クリスチャン・ホーナー(レッドブル・レーシング・チーム代表)、2023年9月15日(金) F1シンガポールGP(マリーナベイ市街地コース)
内部的な懲罰の有無について問われたホーナーは、マルコはレッドブル・レーシングが雇用している従業員ではないため、答えるべき立場にないと説明した。
「ヘルムートは厳密に言えばグループのコンサルタントであるため、私が答えるべき質問ではない」
「彼はレッドブル・レーシングの従業員ではない。彼はより広範なレッドブル・グループの一員だ。グループは『ServusTV』を通じて謝罪を発表した」
「彼が自身の発言を後悔しているのは知っている。彼は謝罪したし、80歳になっても学ぶのに遅すぎるということはない」
また、F1や国際自動車連盟(FIA)が独自にマルコへ処分を下すべきか問われると、ホーナーはこう述べた。
「行動規範や倫理規範、競技規定は既に存在している。もちろん先週を通してFIAやFOMとは連絡を取り合ってきたが、それは彼らにとっての問題であり、チームの問題ではない」
レッドブル内部とF1全体に波紋を広げた今回の発言。ホーナーが公に姿勢を示したことで、ようやく一つの区切りがついた形だが、言葉の重さが改めて問われる一件となった。