F1イギリスGP:セルジオ・ペレス、”逆襲”に向けたパルクフェルメ違反でピットレーンスタート
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既報の通りレッドブル・ホンダは最後尾からの巻き返しを狙うべく、パルクフェルメを破ってセルジオ・ペレス駆る11号車RB16Bのセットアップを変更した。また戦略的観点からパワーユニット交換を行った。
ペレスは17日(土)のF1イギリスGPスプリント予選に5番グリッドから挑んだものの、6周目に超高速のチャペルでダウンフォースを失い、スピンを喫して18番手にまで転落。タイヤにフラットスポットを作った事でバイブレーションに見舞われファイナルラップでリタイヤを選択し、最後尾20番グリッドからのスタートを余儀なくされた。
スピンの際にバリアに接触することはなく、クルマそのものにダメージはなかったが、レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、より容易にオーバーテイクできるようクルマのセットアップを変更する計画があると明かしていた。
FIAテクニカルデリゲートのジョー・バウアーの報告によると、チームは日曜のレースに向けてパワーユニット、リアウイング、サスペンション、フロントブレーキの冷却変更を書面申請してきたとの事で、既にクルマはパルクフェルメ下にあった事から2021年F1スポーティング・レギュレーション第34条8項bの定めに基づき、ペレスにピットレーンスタートが命じられた。
当初スプリント予選の週末に関しては、パルクフェルメ下にあってもスプリングやダンパーなどのサスペンションエレメントの変更や調整、キャンバー、トー、ライドハイトの変更が認められる見通しであったが、改定されたレギュレーションにその旨の記載はなかった。
特例リストに入ったのはブレーキディスク・キャリパーパッド、エンジン排気系、エンジンオイルフィルター、吸気エアフィルター、スパークプラグで、更に一定の条件を満たせばあらゆる種類のパーツに関して別スペックへの換装が認められた。
パワーユニットに関してはグリッド降格対象となる年間上限を超える今季3基目のES(バッテリー)及びCE(コントロール・エレクトロニクス)が搭載された。ホンダは「戦略的観点からの交換」だと説明している。