レッドブル、敵はマクラーレン「過小評価する事はできない」とホーナー…フェルスタッペンは楽観視
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レッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー代表は11日(土)に行われたF1第14戦イタリアスプリント予選を終えて、ポール・トゥ・ウインに向けての危険因子にマクラーレン勢を挙げた。
土曜日にモンツァで行われた史上2回目のスプリント予選では、またしても多くの順位が入れ替わる結果となった。バルテリ・ボッタスはトップグリッドからスタートして優勝を飾ったが、エンジン交換に伴う降格ペナルティを受け最後尾に下がり、ポールポジションはマックス・フェルスタッペンの手に渡った。
レッドブルにとっては2013年のセバスチャン・ベッテル以来となるモンツァでのポールポジションであり、ホンダにとっては1991年のアイルトン・セナ以来、30年ぶりのモンツァでのポールとなった。
18周のスプリントを振り返ったクリスチャン・ホーナーは「ポイントを手にしてポールポジションを獲得できた事に感謝したい。我々がモンツァでポールポジションを獲得するのはV6ハイブリッドターボ時代になって初めてだ」と喜びをあらわにする一方、決勝に向けてモンツァ特有の危険ゾーンに言及した。
「モンツァはターン1で事故が多発する事で知られるコースであり、このポジションを維持して1周目を走りきる事が重要だ。厳しいレースになるだろう」
フェルスタッペンが最上位グリッドを手にした一方、予選でチームメイトにスリップストリームを与え9番手からスプリントに臨んだセルジオ・ペレスは、追い抜き困難なモンツァでランス・ストロール(アストンマーチン)を交わす好走を見せたものの、オープニングラップの2ポジションダウンが響き、スタート位置と同じ9番手でフィニッシュした。
クリスチャン・ホーナーは「セルジオはスプリント予選でセーフティカー導入後にオーバーテイクを決めた唯一のドライバーだった。明日も更に前進してくれるだろう。 魅力的なレースになりそうだ」と期待を示す。
スプリント予選フォーマットが適用される週末の決勝では、グリッドポジションに関わらず全てのドライバーが自由にスタートタイヤを選択する事ができる。ただし最低でも1回のピットストップを行い、少なくとも2種類のコンパウンドを使用しなければならないというルールは変わらない。
53周で争われる本戦における理論上の最速タイヤストラテジーはミディアム(C3)でスタートしてソフト(C4)に履き替える1ストッパーとみられるが、ソフトやミディアムからハード(C2)に交換するのも一つの手だ。
クリスチャン・ホーナーは「1ストップなのか2ストップなのか…スタート時のタイヤ選択に関して戦略担当者たちには今夜、ガッツリ仕事をしてもらう事にしよう」と続ける。
「明日のレースで鍵となるのはマクラーレン勢の動向だ。彼らは速く、そしてエアロ効率が非常に高い。過小評価する事はできない」
「集中力を切らさず自分たちのレースに集中し、クリーンなスタートを切って、このグリッドポジションを最大限に生かすことが大切だ」
決勝レースでフェルスタッペンは、かつてのチームメイトであり兄貴分のダニエル・リカルドとフロントローに並び、背後の3番グリッドにランド・ノリスを従える事になる。
2台はスプリント予選のスタートでルイス・ハミルトンを交わし、その後は追い抜きを許す事なく18周を走りきった。ホーナーが言うように決して侮れない存在だがフェルスタッペンは楽観的だ。
「彼らは(スプリント予選で)ソフトタイヤを履いていたから、力強いスタートを切ったけど、その後は楽に引き離せたから、明日も同じようにやれる事を願ってる」とフェルスタッペンは語った。
なおフェルスタッペンは、キャリアを通じてこれまでモンツァでトップ4に入った事がない。
2021 FIA-F1世界選手権 第14戦イタリアGP決勝レースは9月12日(日)日本時間22時にモンツァ・サーキットでグリーンフラッグを迎える。