メルセデスに1秒の大差で破れたレッドブル・ホンダ「フラストレーションが溜まる」
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2016年以来となるシルバーストンでの予選最高成績を挙げたとは言え、レッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー代表は「フラストレーションが溜まっていないと言えば嘘になる」と述べ、メルセデスとのパフォーマンス差に不満を示した。
マックス・フェルスタッペンはポールポジションのルイス・ハミルトンから1.022秒落ちの3番手という結果について、最終コーナーで幾らかミスがあった事を認めつつも「これ以上の結果は不可能だった」との認識を示した。
王者メルセデスは破竹の勢いで快進撃を続けており、レッドブル・ホンダは開幕オーストリアGPでは0.5秒、雨のシュタイヤーマルクGPでは1.2秒、前戦ハンガリーGPでは1.4秒、そして今回のイギリスGPでは1秒と、打ち倒すべきライバルに3戦連続予選で1秒以上の差を付けられてしまった。
「フラストレーションが溜まっていないと言えば嘘になるだろう。メルセデスとのマージンを考えれば特にそうだ」8月1日に行われた予選を振り返ったクリスチャン・ホーナー代表はこの様に語った。
「このコースが彼らのマシンに適していることは分かっているものの、現時点での速さは尋常ではない。だが、我々は全力でプレッシャーを与え続けなければならない」
超高速のシルバーストンはメルセデスの牙城と呼ぶべきコースで、2013年以降、この地でメルセデス以外がポールを獲得したことはない。つまり8年連続という事になる。
予選当日は前日とは打って変わり、気温が10度近くも低下し風向きも一変した。こうしたコンディションの中で、ダウンフォースの生成量が安定せずリアが不安定なRB16をドライブするのは簡単な仕事ではない。F1での2シーズン目を迎えたばかりのアレックス・アルボンはQ2敗退を喫し12番手に終わった。これは姉妹チームのピエール・ガスリー(11番手)にも劣る結果だった。
「風はマシンのエアロとパフォーマンスに大きな影響を与え、マシンとドライバーを不安にさせる」とクリスチャン・ホーナー代表は続ける。
「アレックス(アルボン)にとってもチームにとっても、Q3に進出できなかったことは残念だったが、FP3と昨日の午後のセッションで走行時間を失ったこと(クラッシュとES交換)は彼にとって痛手だった」
「マックスはマシンのすべてを引き出して2列目に並べるという素晴らしい仕事をしてくれた。これはシルバーストンにおける2016年以来となる我々の予選最高成績だ」
「トップとの差を縮めることは依然として我々の焦点であり、チームとしてやるべきことがあることは明らかで、全力を尽くす事を止めはしない」
「我々の決勝のペースは予選よりも競争力がある傾向にあるから、明日は2台のマシンでポイントを最大化できることを願っている」
フェルスタッペンは日曜のレースに向けて「3番グリッドからのスタートは戦うチャンスを与えてくれる」として、スタートポジションを超える位置でチェッカーフラッグを受ける事を諦めてはいない。
2020年 F1イギリスグランプリ決勝レースは、日本時間8月2日(日)22時10分にスタート。1周5,891mのシルバーストン・サーキットを52周する事でチャンピオンシップを争う。