中団に埋もれたレッドブル、角田裕毅は僚友ガスリーと遜色ない7番手で初日締め / F1スペインGP《FP2》結果とダイジェスト
Published: Updated:
2021 F1第4戦スペインGP金曜2回目のフリー走行が5月7日に行われ、ルイス・ハミルトンが1分18秒170を記録。2番手につけた僚友バルテリ・ボッタスを0.139秒差で退け、メルセデスが初日を1-2で締め括った。
シルバーアローに続いたのはレッドブル・ホンダではなかった。3番手はシャルル・ルクレール(フェラーリ)、僚友フェルナンド・アロンソを1000分の52秒差で5番手に抑えたエステバン・オコン(アルピーヌ)が4番手という結果だった。
ホンダエンジン勢の最上位は6番手タイムをマークしたアルファタウリのピエール・ガスリーで、チームメイトの角田裕毅は走行中にクルマの電源がオフになるアクシデントに見舞われる場面もあったが、1000分の26秒差で7番手に喰らい付く好ペースを発揮した。
レッドブル勢は、セルジオ・ペレスがクリーンラップを走りながらもペース上がらず10番手に留まり、マックス・フェルスタッペンはターン10でワイドに走った後にソフトでの計測ラップを放棄。真っ当なタイムを残せないままに9番手でクルマを降りた。
風の影響だろうか。ドライバー達は限界を超えたり、または限界を超えないように苦労したりと理想的とは言い難い状況で、トリッキーなクルマの性格が現れたかのようであった。
無論、2日目に向けて修正してくるだろうが、ファステストをマークしたハミルトンと8番手カルロス・サインツ(フェラーリ)との差はコンマ5秒と、ミッドフィールドとトップグループとの差は僅かで、中団は1秒の中に16台がひしめく混戦だ。一歩間違えば、予選結果が非常に重要なこのコースで波に揉まれる可能性もある。
とは言えフェルスタッペンは、カタロニア・サーキットでのRB16Bの競争力に手応えを得ており、残りの週末について楽観視な姿勢を見せている。
午前のFP1に引き続き、午後の現地バルセロナ上空も青い空が広がり、予選・決勝と同時刻帯のプラクティス2は気温21℃、路面40℃のドライコンディションでスタートした。
開始10分を過ぎたところでは、ターン9のソーセージ縁石によって破壊されたサインツのパーツを回収するために、一時バーチャル・セーフティーカー(VSC)が導入された。
またピットレーンでは、グラベルの餌食となった事で失った時間を埋め合わせるべく、ロバート・クビサからステアリングを引き継いだキミ・ライコネンとニキータ・マゼピン(ハース)の車両がほぼ同時にピットアウト。ヒヤッとするシーンもあったものの、セッションは大きなアクシデントなく無事にチェッカーを迎えた。
FP2に向けてアルピーヌ勢が大きく前進した事で、アストンマーチン勢がトップ10圏外に追いやられた。セバスチャン・ベッテルは11番手タイムをマークして再びチームメイトを上回り、ランス・ストロールは14番手タイムでクルマを降りた。
今週末よりベッテルにも投じられたアップグレードは、チーム代表のオトマー・サフナウアー曰く、フロントウイング、バージボード、フロアの組み合わせから成るもので、更なる分析が必要だとしながらも、意図した通りの成果をもたらしているという。
FP1で中団最速を刻んだマクラーレンは、ランド・ノリスが12番手、ダニエル・リカルドが15番手と後退したが、ノリスが午前中に見せたペースが僅か数時間で消え去るとは考えにくく、単にタイムを追求していなかっただけに見える。
2021年F1第4戦スペイングランプリ3回目のフリー走行は、日本時間5月8日(土)19時から1時間に渡ってカタロニア・サーキットで開催される。
2021年F1第4戦スペインGPフリー走行2(FP2)リザルト
Pos | No | Driver | Team | Time | Gap | Laps |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 1:18.170 | 32 | |
2 | 77 | ボッタス | メルセデス | 1:18.309 | +0.139 | 31 |
3 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 1:18.335 | +0.165 | 28 |
4 | 31 | オコン | アルピーヌ | 1:18.466 | +0.296 | 29 |
5 | 14 | アロンソ | アルピーヌ | 1:18.518 | +0.348 | 30 |
6 | 10 | ガスリー | アルファタウリ | 1:18.593 | +0.423 | 32 |
7 | 22 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 1:18.619 | +0.449 | 30 |
8 | 55 | サインツ | フェラーリ | 1:18.674 | +0.504 | 30 |
9 | 33 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:18.785 | +0.615 | 26 |
10 | 11 | ペレス | レッドブル | 1:18.918 | +0.748 | 23 |
11 | 5 | ベッテル | アストンマーチン | 1:18.947 | +0.777 | 30 |
12 | 4 | ノリス | マクラーレン | 1:19.092 | +0.922 | 28 |
13 | 99 | ジョビナッツィ | アルファロメオ | 1:19.122 | +0.952 | 29 |
14 | 18 | ストロール | アストンマーチン | 1:19.134 | +0.964 | 29 |
15 | 3 | リカルド | マクラーレン | 1:19.195 | +1.025 | 28 |
16 | 7 | ライコネン | アルファロメオ | 1:19.213 | +1.043 | 30 |
17 | 63 | ラッセル | ウィリアムズ | 1:19.957 | +1.787 | 29 |
18 | 6 | ラティフィ | ウィリアムズ | 1:20.046 | +1.876 | 26 |
19 | 47 | シューマッハ | ハース | 1:20.326 | +2.156 | 30 |
20 | 9 | マゼピン | ハース | 1:20.753 | +2.583 | 27 |
コンディション
天気 | 晴れ |
---|---|
気温 | 21℃ |
路面温度 | 40℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1スペインGP |
---|---|
セッション種別 | フリー走行2 |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | カタロニア・サーキット |
---|---|
設立 | 1991年 |
全長 | 4657m |
コーナー数 | 14 |
周回方向 | 時計回り |