レッドブル・ホンダRB15、2台揃ってウイングにひび割れ…高速シルバーストンで
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2台のレッドブル・ホンダRB15は、14日に行われたF1イギリスGP決勝レースを前に、リアウィングの両端にあるエンドプレート(翼端板)に亀裂が確認されたため、フォーメーションラップを前にグリッド上で予期せぬ修復作業を強いられた。
予選で一旦コースへと出た後は、フォーメーションラップが始まるまでの間、マシンはパルクフェルメ下にあるとみなされ、事実上、マシンへの変更作業が全面的に禁止されている。ただし、同一仕様のパーツであれば、FIAの許可を得た上でこれを変更する事が出来る。
クリスチャン・ホーナー代表は英メディアに対して、マックス・フェルスタッペンとピエール・ガスリーのマシンの両方にひび割れが発生していたため、これを急遽変更したと明かした。製造工程の問題なのか、はたまた物理的な衝撃によるものなのか等、現時点では原因は分かっていない。
メカニックがレース前チェックを行っていたところ、フェルスタッペンのリアの翼端板にクラックを発見。その後、ガスリーのマシンの同じ場所でもひび割れの兆候があったため、2台のマシンへの変更作業を行ったのだという。
現行F1マシンは年々コーナリング性能が向上しており、高速コーナーでマシンにかかる負荷が増加している。著名な高速連続コーナーであるマゴッツ、ベケッツ、チャペルを持つシルバーストン・サーキットは、カレンダー屈指の高速トラックとして知られ、F1マシンは時速300kmを超えるスピードでこれにアプローチする。
Sky Sportsで解説者を務める2009年のF1ワールドチャンピオン、ジェンソン・バトンは、リアのエンドプレートが破損する状況は「非常に珍しい」と語った。なお、ルノーのニコ・ヒュルケンベルグも同じく、予選後にリアウイングのエンドプレートを交換し、決勝レースへと臨んでいる。
幸いにもレース中にリアウイングが破損するようなトラブルはなく、フェルスタッペンは5位、ガスリーは4位で無事にチェッカーフラッグを受けた。