F1:2連戦予定のオーストリア、英国からの直行便を禁止…インド由来変異株を懸念
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オーストリア保健省は25日(火)、イギリスからの直行便を6月1日(火)より停止すると共に、原則として同国からの観光客の渡航を禁止する新たな水際対策を発表した。この入国規制は当日発効された。
これはイングランド公衆衛生庁(PHE)と世界保健機関(WHO)が、インド由来のウイルス「B.1.617.2」を「懸念すべき変異株」と位置付けた事を理由とするもので、英国はブラジル、インド、南アフリカと並び同国の「ウイルス変異国」リストに追加された。
同省は、人道的な理由や国益にかなう訪問の場合には入国が認められるとしながらも「基本的には、オーストリア国民およびオーストリアに居住しているか習慣的に滞在している人のみが入国できる」と発表した。
ワクチン接種が功を奏した事で、英国では新型コロナウイルスの感染者が減少していたものの、ここに来て感染力が高いとされる変異株「B.1.617」系統が流行しつつあると伝えられている。F1チームの大部分は英国に拠点を構えている。
F1はCOVID-19の影響で中止を余儀なくされたカナダGPの代替としてトルコGPのカレンダー入りを発表したものの、英国政府がトルコをレッドリスト国に追加した事から無期延期となり、代わってオーストリアでの2連戦が組み込まれる事となった。
F1サーカスは6月4~6日の第6戦アゼルバイジャンGPを終えると1週間のオフを経て、フランスGPとオーストリアでの2回のグランプリを含む今季初のトリプルヘッダーに向かう。よって一団はフランスを経てそのままオーストリアへと移動する事が予想されるため、現時点では中止を懸念する段階にはないものと考えられる。
だが、少なからず物流面には影響が及ぶことだろう。3連戦の最中にクラッシュやメカニカルトラブルによってパーツやコンポーネントが不足しても、急遽取り寄せるといった事は困難となり得る。
また、「B.1.617」変異株の動向如何では、オーストリアでの週末に限らず、カレンダーへの更なる影響も懸念される。