ホンダF1、いざ最終年へ「一戦一戦を大切に、最善を尽くして戦っていきたい」と田辺TD
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ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターが2021年FIA-F1世界選手権開幕バーレーンGPに先立ち、刷新されたパワーユニット「RA621H」、最終年に向けた想いと抱負を語った。
ホンダは昨年10月、カーボンニュートラルへの注力を理由に、2021年末限りでのF1参戦終了を発表した。積年のノウハウとテクノロジーは”レッドブルエンジン”へと引き継がれ来季以降も使用されるものの、ホンダがその”想い”を表現できるのは今季末まで、あと23戦のみとなる。
最終年、一戦一戦を大切に
田辺 豊治ホンダF1現場責任者
いよいよ2021年シーズンが、バーレーン・サヒールサーキットにて幕を開けます。
昨年はコロナウイルスの感染拡大の影響を受けて予定より大幅にシーズン開幕が遅れました。今年も依然状況は厳しいもののF1・FIAまた各チームが様々な対応を取り予定通りの開幕となります。
今年は、さらなるパフォーマンス向上を図るために、Hondaとして多くの部分を見直し新たに設計をした新型のPUを投入します。PU自体の性能向上と低重心化・コンパクト化を図ることにより、車体パッケージ全体でのパフォーマンス向上にも貢献しています。
ここバーレーンで行われた先日のプレシーズンテストでは、3日間でScuderia AlphaTauri Honda が全チーム中で最多周回を走行、Red Bull Racing Hondaと合わせてHondaのPUは791周、4,281kmを走行、今週末のレースに向けてPU、車体ともに貴重なデータを収得することができました。両チームともにパフォーマンス的にもいい手ごたえを得ています。
ドライバーラインアップについては、Red Bullに経験豊富なペレス選手、AlphaTauriにはルーキーの角田選手が加入し、新しい顔ぶれになっています。フェルスタッペン選手、ガスリー選手とともに速さを見せてくれることを期待しています。
Honda F1参戦最終年となる今年、PU、車体、ドライバー、チーム体制などレースに向けていい準備ができていると感じています。
我々の目標となるチャンピオンシップ獲得に向けて、両チームとともに一つ一つのレースを大切に最善を尽くして戦っていきたいと思います
バーレーンGPの戦いの舞台となるのはプレシーズンテストと同じバーレーン・インターナショナル・サーキット。1周5412mのコースには計4本のストレートと15個のコーナーが配置される。
ランオフエリアが広いためウォールに激突する恐れがなく、ドライバーにとってはブレーキングポイントの限界を見極めるのが容易。オーバーテイクポイントが豊富にあるため、数多くの追い抜きと激しいバトルが見られる。
F1バーレーンGPは日本時間3月26日(金)20時30分からのフリー走行1で幕を開ける。