F1王者フェルナンド・アロンソ、TOYOTAからダカールラリー参戦へ

トヨタ・ハイラックスで砂漠を走るフェルナンド・アロンソcopyright TOYOTA MOTOR CORPORATION

TOYOTA GAZOO Racingは20日、2度のF1ワールドチャンピオン、フェルナンド・アロンソと共に、来年1月に開催が予定されているダカールラリー2020に向けて、ハイラックスを使って走行テストを実施する事を発表した。1978年に始まったダカールラリーは10年前に舞台を南米へと変更。2020年はサウジアラビアへと新天地を求め、新たな時代の開幕を迎える。

マクラーレンでF1でのキャリアに終止符を打ったフェルナンド・アロンソは、トヨタからFIA世界耐久選手権(WEC)の2018-2019スーパーシーズンに参戦。ル・マン24時間レースで2度の優勝を挙げるなど、WECチャンピオンに輝いた。アロンソは”比類なき挑戦”を標榜し、デイトナ24時間レースでも優勝。モータースポーツの中で最も過酷なカテゴリーの一つであるダカールラリーに挑むべく、トヨタと共にオフロードでのドライビングスキルの向上を図る。

TOYOTA GAZOO Racingのダカールラリーチームの協力のもと、7月に38歳になったばかりのスペイン人ドライバーは、過酷なラリーレイドに慣れるため、今後5か月間に渡ってヨーロッパ、アフリカ、中東でハイラックスでの走行トレーニングプログラムを実施する。

「トヨタと一緒に、また新たな冒険を続けられることを本当に楽しみにしている」とアロンソ。「2017年11月にトヨタのクルマを初めて運転して以来、WECスーパーシーズンではル・マン24時間レースで2連覇を果たしただけでなく、チームメイトのセバスチャン(ブエミ)と(中嶋)一貴と共にドライバーズタイトルを獲得し、チームチャンピオンにも輝く事ができた」

アロンソは今年3月、ダカールラリーで優勝したハイラックスで、南アフリカにおいて2日間の走行テストを実施。ダカールラリー参戦が噂されていた。

「今年初めにオフロードラリーの体験をして、ラリーカーに長く乗っていたい気持ちに駆られたんだ。ラリーはサーキットレースとは全然違うことは分かっているけど、前回のハイラックスでの走行テストは非常に有意義な経験だった。走行を重ねるごとに自信がつき、腕を挙げる事ができた」

「今後数か月間の走行トレーニングで、ハイラックスのことをさらに知り、チームと協力していけることを本当に楽しみにしている。僕は様々なモータースポーツのカテゴリーで、常に新しい挑戦に挑んでいきたいと思っているけど、トヨタはそれを叶えてくれる素晴らしいチームだと思う」

8月20日から23日にかけてアフリカ南部の砂漠でテストを続けた後、9月13日から14日に開催される南アフリカのクロスカントリーシリーズ第5戦、2019ハリスミス400ラリーにて初の実戦に臨む。尚、トヨタの説明によると「極端に勝負には拘らず、実戦を通じてのテストを行うことが目的」だという。

トヨタ車は、ダカールラリーでワークスチームとしてのみならずプライベーターからも長年愛用されており、今年初めに行われたダカールラリー2019では、4輪部門の合計エントリー数の4分の1以上を占めた。また、カタール出身の前オリンピック選手であり、ラリーレイドの伝説的存在でもあるナッサー・アルーアティヤが駆ったハイラックスは、TOYOTA GAZOO Racingに初のダカールラリー総合優勝をもたらした。

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