ホンダF1、PUトラブルから1週間「再発の防止策と共にムジェロに挑む」と田辺TD
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ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターが、スパとモンツァに続く高速3連戦のラストを飾る2020年FIA-F1世界選手権第9戦トスカーナGPに先立って抱負を語った。
舞台となるムジェロ・サーキットは全長5.245kmの中に15コーナーが配された高速サーキットで、1km以上に及ぶメインストレートに加えて切り返しが連続するテクニカルな中高速コーナーが並ぶ。
中でもターン8~9の180度コーナー”アラビアータ”は、時速270kmのエンジン全開が予想されており、1周を通してパワーユニットが果たす役割が大きく、ホンダF1のスタッフも懸命に準備を進めている。
懸念されるのは先週末のイタリアGPでマックス・フェルスタッペンのマシンに発生したトラブルだが、田辺豊治テクニカル・ディレクターは再発防止策を施してムジェロでの週末に臨むと語る。エンジン交換が行われるのか、それともプール済みの個体を使用するのか、はたまたハードには問題がなく再利用が可能なのかは不明だ。
Honda F1:トスカーナGPに向けて
田辺 豊治ホンダF1現場責任者
先日のモンツァでは、スクーデリア・アルファタウリのガスリー選手とともに、色々な意味で記憶に残るすばらしい勝利を挙げることができました。今週末に同じイタリアのムジェロ・サーキットで行われるレースに向けて、我々は車でモンツァから移動し、レースに向けた準備に取り組んでいます。
ムジェロ・サーキットは長い歴史を持つコースで、ホンダにとってはMotoGPが毎年開催される地として馴染みのある名前です。緑豊かな丘陵地帯に広がる高速サーキットであり、高低差が大きいことが特徴です。F1のレースが開催されるのは今回が初めてとなるので、その点ではすべてのチームにとってチャレンジになると考えています。
モンツァでは勝利の一方で、フェルスタッペン選手のPUにトラブルが発生するという難しい週末になりました。レース後に問題の解析を行い、再発の防止策とともに今回のレースに向かいます。また、新たに導入されたPUモードの使用制限についても学んだことが多かったため、この点についても今週末のレースに反映していきます。
トスカーナGPの戦いの舞台となるのは、フェラーリ所有のテストコースとして知られるムジェロ・サーキット。1周は5,245mと長い部類で、全15コーナーから構成されるストップ・アンド・ゴー型のサーキットでは超高速バトルが期待されている。コースの詳細はムジェロ・サーキットを参照されたい。
ムジェロでのF1グランプリは史上初。誰もが手探りで週末に挑むことになる。事前の準備・シミュレーションの精度、現場での瞬発的な対応力が問われる。F1トスカーナGPは、日本時間9月11日(金)18時からのフリー走行1で幕を開ける。