フェルスタッペン、”雪辱”のジェッダ初ポール!角田は堂々9位…2位争いは超激戦 / F1サウジアラビアGP 2024 《予選》結果と詳報

ポールポジションを獲得してパルクフェルメでガッツポーズを取るマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2024年3月8日F1サウジアラビアGP予選Courtesy Of Red Bull Content Pool

2024年シーズンのFIA-F1世界選手権2戦サウジアラビアGPの公式予選が3月8日(金)に行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が後続に0.319秒もの大差をつけ、ジェッダ市街地コースで自身初のポールポジションを獲得した。角田裕毅(RB)は今季最上位の9番手を記録した。

フェルスタッペンは1回目の計測ラップで1分27秒472を記録。2回目のアタックを必要とせず、サウジアラビアGPが初めて開催された2021年の雪辱を果たした。

3年前の予選でフェルスタッペンは、壁ギリギリに迫る鬼神の走りを見せ、コンマ2秒のアドバンテージを以て最終コーナーに向かったものの、ロックアップを喫してバリアに衝突。3番手に終わった。

グリッドインタビューに応えたフェルスタッペンは「本当に満足できるラップだった。最終コーナーを除けば、2021年にミスをしたラップと殆ど同じような感じだった」と語った。

ポールが頭ひとつ飛び抜けた一方、三つ巴の2番手争いは僅か1000分の55秒という激戦となった。

Q3で新品ソフトを履いたルクレールは「すごく変な感じだ。ドライブするのがかなり難しい」と不満を訴え、1回目のラップは振るわなかったものの、暫定2番手につけていたセルジオ・ペレス(レッドブル)を最終ラップで3番手に蹴落とし、フェルスタッペンと並ぶフロントロウを掴み取った。

Courtesy Of Red Bull Content Pool

ポールポジションを獲得したマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2番手シャルル・ルクレール(フェラーリ)、3番手セルジオ・ペレス(レッドブル・レーシング)、2024年3月8日(木) F1サウジアラビアGP予選(ジェッダ市街地コース)

フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)はマクラーレン時代のかつてのチームメイト、ルイス・ハミルトンのトウを得て、ペレスに0.039秒、ルクレールに0.055秒と迫る4番手タイムを記録。マクラーレンのオスカー・ピアストリとランド・ノリスを退け2列目を確保した。

メルセデスはトップ6争いに全く絡めず、ジョージ・ラッセルが7番手、ハミルトンが8番手という結果だった。

角田裕毅はノリス、ハミルトン、そしてランス・ストロール(アストンマーチン)と並び、1回目の計測で中古のソフトタイヤを装着。10番手から最終アタックに臨むと、ストロールを1000分の25秒差で交わして9番グリッドを持ち帰った。僚友ダニエル・リカルドは14番手でQ2敗退を喫した。

予選Q1:前戦と同じ5名がノックアウト

決勝のスタートグリッドを決する争いは気温25℃、路面31℃のドライコンディションでスタートした。公式タイヤサプライヤーのピレリはハード(白色)にC2、ミディアム(黄色)にC3、ソフト(赤色)にC4コンパウンドを持ち込んだ。

メルセデス勢は1セット目にミディアムタイヤを選択するも、目立ったタイムを記録できず、ソフトに履き替え再度コースに向かった。

角田裕毅は残り3分のところで15番手にまで後退したが、2セット目の新品ソフトで10番手をマークした。リカルドは1000分の77秒遅れの13番手でQ2に駒を進めた。

ピアストリは最終ターン27でリアを壁に接触させながらも、僚友ノリスを抑えて7番手を刻んだ。

虫垂炎のカルロス・サインツに代わってフェラーリから予選デビューを果たしたオリバー・ベアマンは、3番手を刻んだルクレールから0.666秒遅れの9番手を記録。見事なパフォーマンスを発揮した。ただ、1分50秒の指定タイムより遅く周回したとしてセッション後に調査が行われる。

ピットエントリーの白線を横切ったとしてレースコントロールはラッセルに黒白旗を出した。

ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)は、ローガン・サージェント(ウィリアムズ)に道を塞がれ「この馬鹿野郎」と不満をあらわにした。アレックス・アルボンは15番手ギリギリでQ2に進んだが、サージェントは最下位19番手に終わった。

ザウバーは残り2分、FP3でクラッシュした周冠宇のC44の修復作業を完了。コースに送り出したが、フライング・ラップに入る前に無情にもチェッカーが振られた。

アルピーヌとザウバーは開幕戦に続いてダブルQ1敗退を喫した。ノックアウトの顔ぶれはバーレーンGPと全く同じ顔ぶれとなった。

ノックアウト

  • バルテリ・ボッタス(ザウバー)
  • エステバン・オコン(アルピーヌ)
  • ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
  • ローガン・サージェント(ウィリアムズ)
  • 周冠宇(ザウバー)

予選Q2:ハミルトンを追い込んだベアマン

開始早々、パワーユニットに問題があると訴えていたヒュルケンベルグがターン8でストップ。黄旗の後、赤旗が振られ、セッションは残り10分58秒で中断された。マクラーレンとメルセデスの4台を除く他の11台は、タイム記録がないままにガレージに戻る事を余儀なくされた。

チェッカーが振られた時点で10番手につけた角田裕毅は、最終アタックで自己ベストを更新。ストロールとハミルトンを交わして8番手で今季初のQ3進出を果たした。一方でリカルドはチームメイトから0.461秒遅れの14番手に留まった。

ベアマンは残念ながら11番手と、Q3進出は叶わなかったが、7度のF1王者ハミルトンをQ2敗退寸前にまで追い込んだ。その差は僅か1000分の36秒だった。

予選に入るまでの準備期間が、赤旗で走行時間が失われたFP3のみであった事を踏まえても十二分に評価できる結果と言えるだろう。ルクレールとの差は0.530秒だった。

ノックアウト

  • オリバー・ベアマン(フェラーリ)
  • アレックス・アルボン(ウィリアムズ)
  • ケビン・マグヌッセン(ハース)
  • ダニエル・リカルド(RB)
  • ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)


2024年F1サウジアラビアGP決勝レースは日本時間3月9日(土)26時にフォーメーションラップが開始され、1周 6175mのジェッダ市街地コースを50周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2024年F1第2戦サウジアラビアGP予選リザルト

Pos No Driver Team Q1 Q2 Q3 Laps
1 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 1:28.171 1:28.033 1:27.472 18
2 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:28.318 1:28.112 1:27.791 23
3 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダRBPT 1:28.638 1:28.467 1:27.807 19
4 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーチン・メルセデス 1:28.706 1:28.122 1:27.846 17
5 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 1:28.755 1:28.343 1:28.089 22
6 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:28.805 1:28.479 1:28.132 22
7 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:28.749 1:28.448 1:28.316 22
8 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:28.994 1:28.606 1:28.460 24
9 22 角田裕毅 RB ホンダRBPT 1:28.988 1:28.564 1:28.547 18
10 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:28.250 1:28.578 1:28.572 19
11 38 オリバー・ベアマン フェラーリ 1:28.984 1:28.642 18
12 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:29.107 1:28.980 16
13 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:29.069 1:29.020 17
14 3 ダニエル・リカルド RB ホンダRBPT 1:29.065 1:29.025 12
15 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 1:29.055 DNF 10
16 77 バルテリ・ボッタス ザウバー・フェラーリ 1:29.179 9
17 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:29.475 10
18 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 1:29.479 9
19 2 ローガン・サージェント ウィリアムズ・メルセデス 1:29.526 9
NC 24 周冠宇 ザウバー・フェラーリ DNF 2

コンディション

天気晴れ
気温25℃
路面温度31℃

セッション概要

グランプリ名 F1サウジアラビアGP
セッション種別 予選
セッション開始日時

サーキット

名称 ジェッダ市街地コース
設立 2021年
全長 6175m
コーナー数 27
周回方向 反時計回り

F1サウジアラビアGP特集

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