メルセデス、開幕戦用の大規模アップグレード投入も 問題発生で走行7周 / F1テスト5日目

第二回バルセロナ合同テストで投入されたメルセデスW10のアップグレード比較画像

メルセデスAMGは26日火曜の第2回バルセロナテスト初日に、開幕オーストリアGP用に開発された車体側の大規模アップグレードキットを投入。午前のセッションでは、初期セットアップ作業に焦点を当てて新しい空力パッケージへの理解を進めた。

お目見えした”新しい”W10は、先端の形状が独特なノーズコーンに、エンドプレートが車体外側へと湾曲したフロントウイングを搭載。更にフロアやサイドポッド、Tウイング等にも改良が加えられており、非常に大掛かりなアップデートが施されていた。

強い意気込みと共に一日をスタートさせたシルバーアローであったが、ルイス・ハミルトンからバルテリ・ボッタスへとバトンが渡った午後の序盤、油圧漏れの問題が発生しパワーユニットの交換を余儀なくされた。結局コース上に戻ったのはセッション終了7分前。走行わずか7周に終わり、高い信頼性を誇っていたメルセデスは、本テストにおいて初めて大きなトラブルに見舞われる事となった。

予期せぬ問題が生じたことで周回数は計90周に留まったが、テクニカル・ディレクターを務めるジェームス・アリソンは「新しいパッケージは期待通りに機能している」と語り、ポジティブな面を強調した。パフォーマンスランを行っていないため、あまり参考にはならないが、ハミルトンはC2コンパウンドでトップから2.623秒遅れの12番手タイムを残している。


下側がテスト2のメルセデスW10、上がテスト1のW10

メルセデス:F1テスト5日目を終えて

ルイス・ハミルトン順位: 12位, 周回: 83周

良い一日だったと思う。たくさんのファンに会えたのも嬉しかった。今日は計画していたプログラムを行いながら周回を重ねた。クルマの感触は比較的良かったよ。先週から改善しているし良いステップを果たしたと思う。路面温度が高かったこともあって、タイヤも今までより上手く機能していた。今日集めたデータを全て分析して、明日からも全力で仕事にとりくまなきゃね。

バルデリ・ボッタス順位: 12位, 周回: 7周

先週は完璧とも言える信頼性を発揮していたけど、残念なことに 今日は最初のアウトラップの最中にオイルが漏れてしまってパワーユニットを交換しなきゃならず、一日の大半をガレージで過ごす羽目になった。 チームのみんなが素晴らしい仕事をしてクルマを直してくれたから、数周だけだったけどまたコースに出ることが出来た。少しではあったけど新しいエアロパッケージの感触を確かめる事ができて良かった 。走行時間はすごく限られてしまったけど、マシンは先週よりも改善してるように思う。今夜は全ての項目を詳細に見直さなきゃね。明日の午前のセッションを楽しみにしてるよ。


プレシーズンテスト後半初日でトップタイムを記録したのは、マクラーレンのランド・ノリス。スーパーソフト相当のC4コンパウンドで1分17秒709をマークした。これに続いたのはレッドブル・ホンダ。ノリスよりも硬いC3タイヤで1000分の6秒差につけ、事実上のファステストを飾った。

第二回F1バルセロナ合同テスト2日目のセッションは2月27日(水)の現地9時、日本時間17時からスペインのカタロニア・サーキットでスタートする。

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