F1モナコGP:メルセデス、レッドブル・ホンダを要警戒「ハイダウンフォースは彼らの強み」
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メルセデスAMGペトロナスF1チームのトト・ウォルフ代表は、伝統の市街地戦、モンテカルロ市街地コースで行われる第5戦モナコGPでレッドブル・ホンダが大きな脅威になると考えている。
モナコは伝統的に、ハイダウンフォース思想を重んじるレッドブルが高い競争力を発揮する傾向にある。V6ハイブリッド時代としては2018年にダニエル・リカルドが優勝を飾り、昨年はトップチェッカーを受けたルイス・ハミルトンに対し、マックス・フェルスタッペンが0.5秒差にまで詰め寄った。
チャンピオンシップ争いでは依然としてメルセデスとハミルトンが首位を牽引するものの、フェルスタッペンはクルマの総合力が問われる前戦スペインGPでもハミルトンとの接戦を演じており、メルセデスはモナコでの3日間がこれまで同様に熾烈な週末になる事を覚悟している。
公国でのイベント開幕を前にウォルフは「開幕序盤の2・3レースでは、勝利を懸けてのホイール・トゥ・ホイールおよび戦略的なバトルが繰り広げられる事となった」と述べ、これまでのシーズンを振り返りつつ、モナコGPに向けての予想を口にした。
「スペインは我々にとって完璧とは言えず学び多い週末となったものの、1周目に2-4の状態であったところから最終的に1-3フィニッシュを飾った事は、チームとして誇らしい非常に良い結果と言える」
「モナコはハイダウンフォースのコースだが、それはレッドブルの大きな強みだ。彼らはスペインで第3セクターで速さを発揮していたが、これはモナコで高いパフォーマンスを発揮するであろう事を示唆している」
以下のようにカタロニア・サーキットでの予選では、フェルスタッペンがセクター3で26秒295のトップタイムを記録し、2番手ハミルトンに対してコンマ1秒以上のマージンを築いている。
Pos | Sector 1 | Sector 2 | Sector 3 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
Driver | Time | Driver | Time | Driver | Time | |
1 | 21.724 | 28.543 | 26.295 | |||
2 | 21.757 | 28.612 | 26.4 | |||
3 | 21.759 | 28.723 | 26.429 | |||
4 | 21.788 | 28.822 | 26.58 | |||
5 | 21.8 | 28.908 | 26.628 | |||
6 | 21.806 | 28.976 | 26.632 | |||
7 | 21.843 | 29.002 | 26.695 | |||
8 | 21.853 | 29.021 | 26.782 | |||
9 | 21.856 | 29.067 | 26.827 | |||
10 | 21.875 | 29.076 | 26.845 | |||
11 | 21.88 | 29.081 | 26.903 | |||
12 | 21.881 | 29.124 | 26.923 | |||
13 | 21.883 | 29.269 | 26.968 | |||
14 | 21.91 | 29.349 | 27.093 | |||
15 | 21.913 | 29.369 | 27.131 | |||
16 | 21.984 | 29.401 | 27.164 | |||
17 | 22.037 | 29.604 | 27.311 | |||
18 | 22.094 | 29.67 | 27.366 | |||
19 | 22.094 | 29.759 | 27.394 | |||
20 | 22.232 | 30.036 | 27.539 |
ウォルフは「だからこそ我々は、打ち負かすべき相手が彼らである事を承知の上で週末を迎えるつもりだ。また、他の幾つかのチームとも激しい競争を繰り広げる事になるだろうが、これまでのシーズンと同様に我々は狩りを楽しんでいる」と付け加えた。
「ドライバーにとっても、チームにとっても、ミスが許されないユニークかつ激しい週末になるだろう」
前回大会の2019年モナコGPはメルセデスにとって決して忘れられない一戦となった。開幕を前にチームの非常勤会長であり、3度のF1ワールドチャンピオンであるニキ・ラウダが死去。6日後のレースでハミルトンは、キャリア通算77勝目、モナコ通算3勝目を故人に捧げた。
ウォルフは「最後にモナコでレースをしたのはニキが亡くなった直後の事だった。彼の事が頭から離れない週末になるだろう」と締め括った。
F1モナコGPは、日本時間5月20日(木)18時30分からのフリー走行1で幕を開ける。